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正義と悪
敦賀浅子
「ケンちゃん、まだ起きてるの?」
敦賀賢太郎
「何か、眠れなくて」
敦賀浅子
「仕方ないわね、絵本読もうか」
敦賀賢太郎
「うん。今日はこれ読んで」
敦賀浅子
「わかったわ。昔々、あるところに踵の高い靴を履いた栗太郎がいました。栗太郎はお爺さんとお婆さんと仲良く暮らしていましたが、ある日、村に鬼がやってきました。すると、栗太郎は一目散に鬼の元へ行き、ご自慢の靴で鬼をめった踏みしました。何度も何度もです。すぐに鬼は血まみれになって死にました。めでたしめでたし。って、何これ」
敦賀賢太郎
「緋色ヒールヒールヒーロー」




