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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
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たちまち消えた男

久遠一輝という凄腕がいた。


メスの手さばきが異次元でゴッドハンドとまで呼ばれた男だ。テクニックはもちろんのこと、身体のことをよく熟知していたのだろう。彼のせいこうにより、多くの人間が悦んだ。


しかし、彼をよく思っていない者もいた。同業者や関係者が多い。


早い話、彼は傲慢ちきな上、たちが悪かった。おまけに子煩悩ときている。

本番になっても、息子は言うことを聞かず縮こまったままだ。長年、自由奔放にしていたせいか、彼の手に負えない始末だ。女の手でもどうにもならなかった。


それが仇となり、彼は職を失った。




ゴッドハンドは勃ち待ちで消えた

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