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五画の戦い
冬田令平
「なぁ、知ってるか。今って、数かぞえるときに《正》で数えるけど、昔は《玉》で数えてたんだぜ」
北出功司
「初耳です。でも、もうそろそろ《正》も飽きたんで、今いちど五画の戦いをして、新しい数え字決めませんか」
冬田令平
「いいな。ようやく、俺らの出番ってわけか」
冬田令平
「おっ、集計が出たか。どうだった」
北出功司
「まさに互角(五画)の戦いっすね。票が割れてます。ただ、一つだけ群抜いてました」
冬田令平
「なんだ」
北出功司
「《甘》です」
冬田令平
「へぇー」
冬田令平
「それって、五画というより味覚(三画)だな」
北出功司
「それは死角(四画)でした」




