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ハリ合いのない男
牧野清光
「彼女にプレゼントか、モテ男も大変だな」
七住洋次
「だから、こうしてお前に頼んでんだ。時計のことはさっぱりだからな」
牧野清光
「お前にも苦手分野があるとは」
七住洋次
「こう見ると色んなもんがあるもんだ、ってか、何でどれも針が10時10分を指してんだ」
牧野清光
「ロゴを見せるためだ、あとは盗まれたときに一発で盗品だと区別するため」
七住洋次
「なるほど。にしても、昨夜のベッド上での彼女を思い出す」
牧野清光
「どういうことだ」
七住洋次
「股の開脚具合だよ。実に情熱的だった」
牧野清光
「彼女、身体が硬いんだな」




