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絶対触感
下賀幸貴
「そういえば、俺、絶対触感なんだよね」
小椋惟香
「絶対触感?」
下賀幸貴
「音階がわかる絶対音感あるだろ、それの触感バージョン。目隠ししても肌触りだけで何か当てられるんだよ」
小椋惟香
「すごーい。やってやって……まず、これ」
下賀幸貴
「手帳」
小椋惟香
「正解。じゃあ、これは?」
下賀幸貴
「黒のネクタイ」
小椋惟香
「え、色まで。じゃあ、これは?」
下賀幸貴
「期日前投票宣誓書」
小椋惟香
「すごっ、書面の内容まで……なら、最後にこれは?」
下賀幸貴
「Aカップ」
小椋惟香
「失礼ね、Cカップよっ」




