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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
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ポリグラフ症候群

十川満

「ただいま」

十川夏子

「遅いっ何時だと思ってるの。あなた浮気してるでしょ」

十川満

「何言ってんだよ。今の今まで仕事だったんだ」

十川夏子

「嘘ね。私、ポリグラフ症候群だから嘘ついてもわかるの」

十川満

「はぁ? 何だそれ、初耳だぞ」

十川夏子

「嘘を苦痛という形で感知する病気よ。そのせいで胸は締付けられ、動悸がして瞬きも早くなるの」

十川満

「ふーん、じゃあ何で今瞬き早くないんだ?」

十川夏子

「そ、それは……」




十川満

「どうせポリグラフ症候群ってのも、存在しない嘘っぱちなんだろ」

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