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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
627/944

腱鞘炎

齋藤圭太

「先生、どうでしょうか」

中田美怜

「うーん、軽い腱鞘炎ですね」

齋藤佐織

「なるほど」

中田美怜

「湿布と内服薬出しときますんで、痛たた」

齋藤佐織

「あれ、先生も腱鞘炎ですか?」

中田美怜

「まぁね」

齋藤佐織

「医者も手首、酷使しますもんね」

中田美怜

「私はそんなによ。それに医者じゃないし」

齋藤佐織

「え、」

中田美怜

「医者もするし、警察も弁護士も銀行員も演じてきたかな」

齋藤佐織

「さ、詐欺師……」




中田美怜

「手のひら返ししまくったツケかしら」

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