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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
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秋田賢の災難

俺の名前は秋田(あきた)(けん)


この名前のせいで、散々遊ばれてきた。まったく、親のネーミングセンスを疑う。


荒川

「名前、秋田賢っていうんだ。秋田犬飼ってるの?笑」


そうだったら、どれほど良かっただろうか。

俺は首を横に振る。


荒川

「じゃあ、柴犬とか、甲斐犬とか?」


そんなわけがない。

俺は首を横に振る。


荒川

「もしかして、ヨークシャーテリアとかゴールデンレトリバーとか?」


随分、甘く見られたもんだ。

俺は首を横に振る。


荒川

「もはや犬じゃなく、猫やインコとか?」


安心しろ、ちゃんと日本の犬だ。

俺は首を横に振る。


荒川

「あぁもう……じゃあ、どこなのよ」




秋田賢

(チン)


荒川

「狆っ?! また中国っ!!」

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