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星座
佐倉瑠美
「綺麗、星がいっぱい」
菅原健史
「だろ、冬の夜空もいいもんだろ」
佐倉瑠美
「そうね、健史さん。ねぇ、あの星は何?」
菅原健史
「あの辺りはオリオン座だな。で、あっちが牡牛座。その下がおおいぬ座だな」
佐倉瑠美
「さすが、健史さん。健史さんとこんな綺麗な夜空見えて、私幸せ」
菅原健史
「俺もだよ、瑠美」
二ヶ月後
菅原健史
「瑠美はまだ見つからないんですか」
刑事
「見つかったのは見つかったんですが……」
菅原健史
「はっきりしてください。僕たちは星座浮かぶ夜空の下、愛を誓ったんだ。だからこそ、お義母さんの入院代も振り込んだし、お爺さんの手術代だって……瑠美は僕にとっての一番星なんだ」
刑事
「見つかったのは、架空口座でした」
菅原健史
「え、」
刑事
「しかし、我々も必ず瑠美を見つけ出します」




