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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
473/945

流行ったもの

居酒屋にて


平賀卓朗

「今年ももう年の瀬だな」

五月沙月

「何言ってるんですか、運送業はこれからが書き入れどきですよ」

平賀卓朗

「まぁな。でもまぁ色々あったけど、今年流行ったのはやっぱアレだな」

五月沙月

「アレ? あぁ、ひき肉です。ですね」

平賀卓朗

「それもだけど、アレだよアレ。テレビ観てないのか」

五月沙月

「観てますよ、新しいカッコウのリーダーズですね」

平賀卓朗

「違うって、アレだって」

五月沙月

「え、じゃあアレってなんですか」

平賀卓朗

「アレだよアレ、そのままアレだって」

五月沙月

「そんなことより一杯目のビールは格別ですね、ゴクゴク……」

平賀卓朗

「は?」




五月沙月

「プッハー、優勝っ」


平賀卓朗

「それっ」

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