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父の企み
父
「で、どうするんだ。加喜久下子さんと立津テトさん、どちらの家に嫁ぐんだい」
阿衣哲也
「どっちも嫌だよ、父さん」
父
「何をいってるんだ。どちらのお父様もその地域では名の通った名士なんだぞ」
阿衣哲也
「でも、花来久下子は家業を立津テトでは田業を継がなくちゃならないんだろ。そんな異業の作業、俺には苦行でしかないさ」
父
「異業だろうが苦行だろうが、継がなきゃならんのだ」
阿衣哲也
「どうして、そんなにこだわるんだよ。さては、狙いは逆玉か?」
阿衣植男
「(・o・)」
阿衣哲也
「いや、阿形っ」




