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兎年
三科瑠璃
「今年でもう小学六年生か」
三科周子
「あら瑠璃ちゃん、おばあちゃんと同じ年女なのね」
三科瑠璃
「うん。でも、兎ってなんかなぁ。寂しくて死んじゃうでしょ。龍とか虎が良かった」
三科周子
「そうかな。兎は将軍様に一番もてはやされた生き物なのよ」
三科瑠璃
「え、なんで?」
三科周子
「兎はお耳が長いでしょ。だからその耳で情報が人一倍取り込めるし、不死の象徴である月の使者でもあり、動きも機敏。瑠璃ちゃんとわたしにぴったしでしょ笑」
三科瑠璃
「へぇ、兎好きになったかも」
三科周子
「ま、性欲バカ高いけどね」




