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ひやりハット
翁長雅也
「あぁ、何かおもしろことないかな」
太刀川耕起
「じゃあ、これやるよ」
翁長雅也
「ん、何だそのオンボロな帽子」
太刀川耕起
「題して、ひやりハット。被るとたちまち、ひやりハットな出来事が起こる」
翁長雅也
「ふーん……うわっ、冷た。何だ水みたいに冷たいな」
太刀川耕起
「ひんやりハット」
翁長雅也
「は?」
翁長雅也
「まさか、これがオチなのか」
太刀川耕起
「まさかぁ、オチは違うとこにあるさ」
翁長雅也
「どこだよ」
太刀川耕起
「それ、3年前に水死したばぁちゃんの形見」
翁長雅也
「え、」




