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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
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バッテリー

ワタル

「なぁ、今日も盗もうぜ」


ワタルがいった。

盗む物は決まってる、電動自転車のバッテリーだ。これが案外、ウェブマーケットで高く売れる。

俺とワタルはともに球児だった。俺がピッチャーでワタルがキャッチャーだ。が、二人とも似たような時期に肩を痛めた。

それからだ、悪事に染まっていったのは。


「悪いな、今日はそんな気分じゃねぇんだ」

ワタル

「なんだ、バッテリー切れか」


ワタルがニタニタと笑う。


「まぁ、そんなもんかな」

ワタル

「じゃあ、これ食って元気だせよ」





ワタルが鯖寿司を投げてきた。


「バッテラー!?」

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