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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
260/945

怖い人

堂島鉦吾

「どうしたんだよ、ムスッとして」

宮本茂流

「聞いてくれよ。昨日、ハチ公前で彼女待ってたんだよ。それなのに彼女こねぇの」

堂島鉦吾

「マジ」

宮本茂流

「マジマジ。待ち合わせの時間、一時間二時間過ぎても全然こねぇの」

堂島鉦吾

「そりゃ、ひでぇな」

宮本茂流

「三時間過ぎ、四時間過ぎ……あ、そういえば俺、彼女いねぇわ」

堂島鉦吾

「いや、マジかお前っ。こぇーよ」

宮本茂流

「そういうお前はどうなんだよ」

堂島鉦吾

「彼女くらいいるわ、ほれ。どの写真も可愛いだろ」




宮本茂流

「おい、どの写真もこっち見てねぇぞ」

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