令和探偵 ー密室編ー
令和探偵
「犯人はあなたですね、山上さん」
山上
「冗談でしょ。アイツのアカウントは鍵がかかっていたんですよ。フォロワーのいない完全密室なアカウントに俺がどうやって侵攻出来たっていうんですか」
令和探偵
「簡単な話ですよ。あれは偽のアカウントです」
山上
「偽のアカウント? ふっ、裏アカって言いたいんでしょうけど、アイツの裏アカも趣味アカも同じく全部鍵がかかって密室状態。俺が殺せないことに変わりありません」
令和探偵
「アカウントだけじゃありませんよ。あのスマホ自体が偽物だったと言ってるんです。彼の本物のアカウントはこれ、そもそも鍵はかかっていなかったんですよ」
山上
「くっ……」
令和探偵
「あなたのとった行動はこうだ。被害者の本物のアカウントを見つけたあなたは彼そっくりのアカウントを本アカ、裏アカ、趣味アカの三つ作る。信憑性を持たせるために三年かけて呟きを続け、それぞれのアカウントを育てた。アカウントが育ちきったところで被害者を殺し、被害者のスマホとすり替え現場に残した」
令和探偵
「まったく、一杯食わされましたよ。まさか、一つの開室を隠すために三つの密室を作り上げるなんて、誰も思いませんからね」




