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他子破産
衣川誠一
「100万借りれませんかね」
街金男
「またかい、こちとら万々歳だが、返せるアテはあるのか。このまんまじゃあ、自己破産まっしぐらだぜ、先生。ギャンブルはほどほどにな」
衣川誠一
「ギャンブルじゃありませんよ。すべては教え子たちのためです」
街金男
「教え子? あんた、赤の他人の子に100万もやんのか。いや、これで1500万だ。先生、騙されてんぞ。これじゃあ、他子破産だ」
衣川誠一
「そんなことありませんっ」
街金男
「じゃあ、何でそんな大金がいんだよ」
衣川誠一
「仕方ないじゃないですか、結婚ラッシュなんですよ」
街金男
「ご祝儀貧乏っ」




