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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
10/944

スター

厨房にて


小茂田シェフ

「おい、あれって俳優の銀羽晋二郎じゃないか?」

アルバイト

「誰っすか、それ」

小茂田シェフ

「知らないのか、銀幕の大スターだよ。そういえば、たまにお忍びで来るって先代がいってたな。ここはグルメガイドの金字塔、メシュランに輝いた意地をあの大スターに見せつけるチャンスだ」



小茂田シェフ

「おまたせいたしました。地中海リゾット、グリーンクリームを添えてでございます」

銀羽晋二郎

「すまないね」

小茂田シェフ

「では、ごゆっくり……」



一時間後


銀羽晋二郎

「シェフ、トイレはどこかな」

小茂田シェフ

「右手、折れたところでございます」

銀羽晋二郎

「うむ、ありがとう」






銀羽晋二郎

「もしもし……あぁ、私だ、銀羽だ。やっぱり噂通りだった。シェフが変わって、確実に味が落ちてる。予定通り、星落ちで頼む」

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