表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/10

怪奇現象と驚愕

あれからすっかり時間は経ち、

お腹を好かせた生徒たちは授業の終わりを告げるチャイムと共に

勢いよく廊下を駆ける。購買へ我先にとパンに買いに行く運動部の男の子たち




お腹すいたなぁ…




机の上に広げた教科書をカバンに入れて、

母が朝詰めてくれた桃色の可愛い布巾で包まれた二段弁当を机の上に置いた



「はぁ…つかれたぁ!!」



大きなあくびをしながらエミがお弁当とアップルティーの

ペットボトルを抱えてゆっくり歩いて私の隣の席の椅子を引いた。



この席は入学した時から誰も居ない席でここが誰の席なのかすらも分からない。ただの空席なのか、それとも入学の頃から来ていないのか。でも今はこの席はすっかりエミの特等席に。



「確かに今日はなんか疲れたね…」



「ホントに…。すっごく眠たいもん!」



「頑張って午後の授業も起きててね」



机に顎を置き頬を膨らませて眠いよ眠いよと繰り返すエミは子供のようで本当に可愛い



「はい!これあげる」



エミの目の前に、登校する時に寄ったコンビニで買った期間限定のキャラメルチョコレートの箱を置くとエミはバサッと起き上がってキラキラした目で私の方を向いた



「あ!期間限定のチョコレートだ!アリス買ってきてくれたの!」



「たまたまコンビニに置いてあったの。

エミ、キャラメル好きだから」



「うん!好き!私これ食べたかったの!ありがとう!」



やった〜と私に抱きついてお礼をしてくれた。



ガラッと教室の扉が空いてエミと少し距離を置き扉に目をやると、凛が紙パックのオレンジジュースを片手にあ!と大きな声を出して歩いてきた



「アリスその様子じゃまたエミに貢ぎもの!?」



「いいでしょ〜!もらったの〜」



凛の目の前にチョコレートの箱をもって自慢していると、はぁ…と顔を手で覆いため息をついた凛。



「アリスは甘やかしすぎなんだよね…」



「ごめんごめん。でもついエミのこと甘やかしちゃって」



「でもわかる。可愛いし小悪魔だよねこの子」



うんうんと凛と頷く



「小悪魔はやめてよね〜!それよりご飯食べよ!私お腹すいちゃったよ」



「そうだねご飯食べよ!」




3人が席に着いて各自お弁当を食べようとした時廊下から『ダンッ』と

何かが扉にぶつかった様な音とその後少し遅れて窓ガラスが割れるような音が廊下からかなり大きな音で教室の中まで響き渡った。



その音があまりにも鈍く重い音にガラスの割れる音、そして特に女生徒の悲鳴で何があったのかと教室の生徒もザワザワしだして様子を見ようと廊下の方へ人集りが出来ていた。




「なんの音?」



私は2人に目をやり問いかける



「わかんない、けど大きな音だったね」






その時__






キャーーッ!!






様子を見ようと教室から首を出し覗いていた女の子と共に廊下にいた子達が一斉に悲鳴をあげた




私の席の隣が廊下側なので窓ガラスの鍵を開け凛が首を出し覗いた。



「うわ。あれは酷い」



「なになに?」



凛の後にエミが覗く

私も気になり窓から軽く首を出したそこに広がっていたのは想像を絶する光景だった




なにやら問題は隣のクラスの1-C前で起こったようで、 周りにはやはり窓ガラスが割れあちらこちらに破片が散らばり少しではあるが血痕もぽたぽたと着いていた。




そして先程の音が他のクラスにも聞こえたのか人もかなり多く窓や扉から首を出す人が多い中、

男子生徒4人と女生徒2人の計6人が1-Cの扉の前で背の高い男子生徒を囲う様にして怒鳴り、扉を蹴りまさにいじめのような光景がひろがっていた。




あまりに想像を絶する光景と少しの血の臭いに私は口を押させた。









そして私には驚愕した理由がもう1つあったのだ___


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ