第164話 暗黒街ミレース(その7)
暗黒街ミレースの半魔族の集落。
ヴァルキリーのスクルド、ヒルド、スコグルとアマゾネスのハーミアが食後にまったりとしている。
ハーミア「スクルドさん、半魔族達と手を組んでハーフエルフを襲撃するのですか?」
スクルド「条件が合えばね。」
ハーミア「ハーフエルフは弱者です。正義の戦乙女ヴァルキリーらしくないと思うのですが・・・。」
ヒルド「正義?正義って何?」
ハーミア「悪者を倒す事です!今までヴァルキリーは南の王国に仇をなす敵と戦って来たと聞いてます。違うのでしょうか?」
スコグル「違わないわよ。今までは南の王国の王家に仇をなす敵を倒して来たわ。」
ハーミア「だったら・・・。」
スコグル「南の王国は既に無いわ。
王家に連なる者は全員殺された。
渾沌とオーダンによってね。
私達の今の目的は渾沌とオーダンを倒す事。
その為ならなんでもする。
例え汚い手を使っても。
目的達成の為、古代兵器は必要なのよ。」
ハーミア「だからと言って罪もない人達を倒すにのはどうかと・・・。」
ヒルド「私達も罪の無い国民を傷付けようとは思ってない。
ハーフエルフは南の王国の国民では無い。
無断で王国に住み着き税も払っていない。
そして暗黒街に住んでる者はほぼ犯罪者。
倒しても何の罪悪感もないわ。」
ハーミア「半魔族も国民では無いですよね。」
ヒルド「そうね。半魔族も国民では無いわ。」
ハーミア「なんか釈然としません。」
ヒルド「私達の行動に不満があるなら、貴方が一人でやればいい。」
ハーミア「私にはやり遂げる力が無いのです。」
ヒルド「力をつければいい。」
ハーミア「そんなに直ぐには強くなれない。」
スコグル「ははは、口だけか。金魚のふんみたいにただ後を付いて来るだけの奴は意見を言うな。」
ハーミア「・・・。」
スクルド「ハーミア、貴方がどうしてもと言うから、同行を許しましたが、私達の行動に疑問があるなら同行を拒否します。貴方の意見で行動を変える気はありません。」
ハーミア「・・・すいません。」
ハーミアは明らかに納得していない様子だが、ここでスクルド達と別れる選択が出来ない為、話を打ち切る。」
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エルソルがエルサラとの面会を調整し、グレイアとエルサラの面会が実現した。
ハーフエルフの集落、エルサラの応接室にて。
エルサラ「私がこの集落の長エルサラです。」
グレイア「樹海帝国ダークエルフ国女王のグレイアだ。この度は面会の機会を与えてくれて礼を言う。」
エルサラ「グレイア様は大国の女王、そのような礼は要りませぬ。私の事もエルサラとお呼びください。」
グレイア「うむ。エルサラ、本日は2つ話があって来た。」
エルサラ「はい。」
グレイア「1つは我が国の状況の説明とハーフエルフ、ダークエルフの保護についてだ。」
エルサラ「保護ですか。」
グレイア「私達はエルフや他種族に迫害されて来たハーフエルフとダークエルフが集まって国を作った。」
エルサラ「その事は知っております。」
グレイア「我が国は樹海のエルフ達と長年抗争を続けてきたが、この度、樹海のエルフ達は樹海帝国皇帝陛下陛下によって、滅ぼす事が出来た。」
エルサラ「おお、噂は真実だったのですね。」
グレイア「うむ。平和で安定した環境となったので、仲間達で希望があれば我が国の移住を勧めている。この地に住む仲間達で希望があれば受け入れる用意が有ることを伝えに来た。」
エルサラ「おお、それは素晴らしい。仲間達に確認し希望者がいれば、是非ともお願い致します。」
グレイア「もう1つは、ここに来る途中に入手した情報だ。」
エルサラ「情報?」
グレイア「この集落を半魔族達がヴァルキリーと組んで襲撃する計画を立てている。更にオーチ伯爵も襲撃に加わる様子だ。」
エルサラ「ヴァルキリー!」
グレイア「スクルドとヒルド、スコグルの3名。」
エルサラ「国王親衛隊長のスクルド様ですか?」
グレイア「そうだ。」
エルサラ「スクルド様が半魔族と手を組むとは考えられませんが、そうですか。そして、オーチ伯爵もですか。」
グレイア「貴方達が保持している古代兵器を狙っているようだ。」
エルサラ「なるぼど、情報ありがとうございます。」
グレイア「裏をとるなら早くした方が良いな。あまり時間はなさそうだ。」
エルサラ「はい。そうさせていただきます。もし、移住する場合、グレイア様の国に行くのに、どのくらいの期間がかかりますか?」
グレイア「転移の魔法があるので、そちらの準備が出来れば直ぐに行けるぞ。」
エルサラ「転移の魔法!素晴らしいです。一度に何人ぐらい行けるのでしょうか?」
グレイア「ん~。この集落の人数ぐらいなら全員一度に転移可能だ。」
エルサラ「全員!」
エルサラ「グレイア様、一時避難することも可能でしょうか?」
グレイア「良いだろう。戦闘に向かない者達の避難も受け入れよう。無理はするなよ。」
エルサラ「ありがとうございます。」




