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ぷるりんと異世界旅行  作者: wawa
誓約の地~エスクランザ天王国
90/221

天の上、地の下 **


 出演

 36歳男性 ガーランド入国管理局 局長補佐官

 26歳男性 ガーランド入国管理局 入国管理情報室長


*********

 

 〈そうか、ならばしっかり隊長を補佐しろよ〉

 〈お任せ下さい。特殊部隊の任が終われば、次は何処に配属されるか分かりません。今までお世話になりました〉


 〈いや。そうだ、せっかく王都へ行くのだから、お前もそろそろ落ち着いたらどうだ?エミハール上将の家は、代々婚姻が早いんだぞ。第二の、いや、総指揮官のフランシー殿も、早くに子供が居るはずだ。今日は無礼講だ。お前の好みの女性を聞かせてくれ。知り合いを紹介してやろう〉



 ガヤガヤ。ガヤガヤ。

 ガヤガヤ。ガヤガヤ。


 ザワザワ。


 〈隊長いいなあ、いいなあ。私も飼いたい。あんなの。なかなか手に入りません、あ、麦酒テラカラ!・・・カラ、やばい。マジ。思い出した〉

 〈いいから、落ち着け。麦酒テラは要らない。水をくれ〉

 〈カラカラですよ!あの子の頭の色・・・ツヤツヤ。サラサラ〉


 コト。


 〈ありがとう。出来れば、人払いをこれで頼む。いや、この付近だけで構わない〉

 チャリ。

 〈カラカラはまだですか?どうして隊長なんですか?私が貴族だからですか?貴族はそんなに悪い事ですか?〉

 〈悪くない。立派な事だ。分かったから、静かに。これを飲め〉

 〈すいませんねぇ、家柄が良くって。無試験で上官になって。本当にすいません〉

 〈飲め。いいから、水を、〉


 〈私の方が、先にあの黒長鼠カラテテを見つけましたよね、隊長、後から来ましたよね?きっと王都でチヤホヤされてましたよね?〉

 〈拾って来たのはあの姉弟だが、分かった。分かった、〉


 〈ああ。なんか。ムカムカしてきた。とんでもない、あんなとんでもない卑猥な言葉をヴァルヴォアールの、クソヤロウに詠唱させられてたなんて、ヴォウ!・・・触りたい!あの黒長鼠カラテテに、触りたい!!飼う、私も!!部屋に一匹!!そして、正しい言葉遣いを強せーーーガ・シッ!!!



 〈しっ・・かり、しろ!!!

  目を、覚ませ!!!〉



 〈・・・・〉

 〈・・・・〉


 ごくり。ごくり。コト。


 〈しています。覚めています。これはただの妄想です。実行に移さなければ、ただの精神疲労の回復行為。ただの癒しの妄想です〉 


 〈・・・なら、いいが、〉


 〈・・・・〉

 〈・・・・〉


 〈移すなよ。そして、王都では、もう、隊長と酒を飲むなよ〉


 〈・・・・〉

  

 

 ガーランド国、東の国境麓の町では、砦隊士の間で高価な黒長鼠が流行っているとの噂があり、国中の鼠業者が小さな町へ押し寄せた。後に麓の町では一家に一鼠が当たり前のペットブームになったという。





*********


 出演

 22歳男性 ファルド自然科学研究所 

       被験者NO.45

      (要注意国際指名手配中) 

 15歳男性 南方出身旅商人

 15歳男性 南方出身旅商人(婚活中)


*********


 「やっぱり、僕には匂いの探索は無理みたいだよ。匂いは匂いでしかないみたいだ」


 「そうなんだね。鼻の器官が違うのかな?」


 「一応、練習してみれば?」


 「・・・しないよ。ミギノのお尻以外、何で嗅がないといけないの?他人の尻の臭いなんて、ある意味拷問だろ」


 「・・・お尻の臭いっていうか・・・」

 「排泄器官の事じゃ無いよ!そんなところ嗅がないよ!・・・なんて言うのかな?皮膚から出てくる、あれだよ。背中とか、首の後ろとか分かりやすいよね」

 「一番分かるのが、お尻の付近なんだ・・・え?まさか、」


 「君、あの子のお尻の臭い、嗅いで終わったの?」

 「・・・・」

 「それじゃ分からないよ!」

 「当然だね。やっぱり、練習した方が良いって!僕たちは、子供の頃からしてるから、無人ハグには、いきなりは無理だよ、」


 くるり。

 ふり。


 「練習、する?」

 「しない。ミギノに会ってからするよ」


 「・・・」

 「・・・そう。」


 へたり。


 スタスタ。パタン。



 「ねえ、あれ、発情の方じゃないよね?」

 「え?違うよ。無人ハグって、年中してるから、そういう期間は無いって聞いたよ」


 「・・・・そう。ならいいんだけど」


 「どうしたの?」


 「ううん。ちょっと、心配になっただけ。ほら、あの子、なんか小さかったからね」


 「だよね!小さかった!」


 「・・・・」




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