** 反抗 **
出演
23歳男性 ガーランド入国管理局 警備課長
13歳女性 北方国天教院神官認証
天上巫女 付き人
29歳(自称)男性 液化球体化合物 青色
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くんくん。くんくん。
「何してるんだ?」
「玉さん、なくなったら探せるように、嗅いでるの」
(・・・・)
くんくん。くんくん。
「そういえば、お前達って凄いよな。いい特技だと思うぞ。真面目にうらやましい。どうやったら体臭の識別なんて出来るんだ?こんなに離れてしまっても、あの娘の匂いやファルド兵の匂いが分かるなんて・・・」
くんくん、くん。
(・・・・)
「分かるよ!ミギノのお尻、嗅いだからね!」
〈!!〉
(!?)
くんくん。
「この玉さんは、どこにあるのかなぁ・・・」
(・・・・)
「尻って、え?あいつの尻?よく嗅がせたな。嫌がらなかったのか?」
くん?
「うん。寝ているときに嗅いだもの。迷子になりそうだと思ったからね。起きないし、皆で嗅いでおいたんだ」
〈・・・・皆?〉
(・・・・ああ、野宿のあれか・・・)
「お尻の臭いは忘れないの。脳にビリッてくるからね」
〈・・・いや、おい。〉
くんくん。くんくん。
(やめろ。俺に尻の穴は無い。)
「え?じゃあ、まさか、ファルドの奴も嗅いだのか!?」
ビクッ!!
「やめてやめて!カイデナイよぉ!恥ずかしいでしょう!」
〈・・・・〉
(・・・・)
照れ照れ。もじもじ。はっ。
「・・・そうだ、嗅ぐの、練習してみる?」
さっ。
(ヤメロ!!)
「・・・いや、結構だ」
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出演
36歳男性 ガーランド入国管理局
入国者認定室長
26歳男性 ガーランド入国管理局
入国管理情報室長
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〈捕虜の管理を見直さなければならないな。非常事態とはいえ、逃がすとは〉
〈おそらく、あの少女を追ったのでしょう。執着が異常だと、医務官が言っていましたから〉
〈玉狩りか、数字持ちとは一体何をされたのだろうな。魔戦士といい、異常だ。あの組織は〉
〈・・・ですが、彼等のお陰で、今の大陸の発展があるのも事実でしょう〉
〈・・・・〉
〈しかし、逃げ出した彼の気持ちは、少し分かる気がします〉
〈何?〉
〈そして、隊長の気持ちも〉
〈何の事だ?〉
〈あの小動物の様な動き、柔らかさ。下から必死に見上げる生意気な目付き〉
〈待て、何の話だ?〉
〈生意気に、私を下から睨みつけているのですよ?口を分かりやすく引き結んで、興奮すると鼻の穴を膨らませてはしゃぐのです。そして、あの、丸い頬〈待て!!〉
〈・・・・〉
〈だから、何の話なのだ?どうした?一体、〉
〈・・・欲する気持ち、分かります。隊長〉
〈・・・気持ち悪いな。本当に大丈夫なのか?お前、後から来たよな?魔戦士と戦ってはいないはずだ。何の症状だ?〉
〈分かりません。ただ、中毒性があることは間違いないのです〉
〈分かった。ここはもういいから、医務官を手伝ってやれ。そしてお前も診て貰え〉
ギイ。パタン。
〈やめてくれ。・・・まさか、隊長に続いて、お前までヴァルヴォアールと同じようにならないでくれ、〉
後日、入国者認定室長の一人娘の面会時は、年上の男性に対してのみ父親の許可が必要となるとの噂が広まった。
更に後日、情報室長が執拗に局長を酒の席に誘うようになり、局長が憔悴しているとの噂も広まった。
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出演
28歳男性 ガーランド入国管理局 局長
36歳男性 ガーランド入国管理局
入国者認定室長
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〈北方か、・・・これは本当に想定外だ〉
〈そうですね。まさかインクラートが〉
〈東側の噂は冗談で笑えたが、北方の色魔は笑えない。あの皇子はたしか、あいつと同じ位の年頃だったな〉
〈エスクランザ国の第二皇子ですか?たしか、今年二十になりますね〉
〈俺が空賊ならば、今すぐ連れ帰るのだがな〉
〈・・・・〉
〈冗談だ〉
〈隊長はこれから王都に詰められますが、砦はアラフィア副隊長が居ますので、ご安心下さい。巫女殿とのご帰還をお待ちしています〉




