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出演
15歳男性 南方出身旅商人
15歳男性 南方出身旅商人(婚活中)
年齢不明 黒大鳥 北方大陸放浪中
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〈ここが地図の場所?〉
ザザーン、ザーン・・・。
〈やっぱり無いね〉
〈あの冒険記がいちばん古かったからね。きっと作り話だったんじゃないかな?〉
〈そんな、冒険者イオスと戦士エルモの冒険記は本物だよ!〉
〈またイグの悪い癖が出たね。・・・まあでも、魔戦士は本当に居たしね。わかったよ。イオスとエルモも居たって事で、〉
〈居たって事で?〉
〈守護者のカウスさんも、この先には何も無いって言ってたでしょう?昔々の物語なんだよ。きっと創作だ〉
〈じゃあなんでカウスさんたちはここに居るのさ!守護者って、真存在の敵を見張る人達なんだよ!〉
〈でもカウスさんたちの村、けっこう牧歌的だったじゃない。敵を見張るっていったって、見張る敵が居る島が見当たらないよ。・・・冒険物語は創作だね〉
ムっ!
〈・・・適当。そういうヤグも、なかなか番、見つからないよね。〉
ムカッ!
〈お嫁さんて、言って〉
〈そうだったね、お嫁さんお嫁さん。ハァ。さあ、そろそろここで、お昼にしようか〉
〈そうだね!カウスさんの手作り!〉
ゴソゴソ、ガサゴソ。
〈北方は豆飯が多いよね。だからかな、最西にも豆飯が浸透してる〉
ゴソゴソ。
〈うん。たまに携帯用の握りに酸っぱい実が埋めてあって、僕あれ苦手〉
ゴソ。
〈そう?僕はあれ好きだな。海草と煮付けたやつも好き〉
ゴソゴソ、ぽとり。
〈ヤグ、袋から何か落ちた、・・・え、?、待って、・・・それ、何?〉
サシッ!
くるり?ツマミ。
〈これ?、何って、あの子の証だよ〉
フリフリ。
〈いや。その、それ、血糊だよね、なんの、あの子?、あの子の?〉
〈うん、ミギノの証。もう乾いてるしヤヤナの葉に包んでたから、分からなかった?僕、イグは知ってると思ったよ。僕がこれ持ってるの〉
〈ねえ、それって、〉ドキドキ、ドキドキ。
〈あの子珍しい匂いだったから、記念にね。すごく離れても忘れないように念のために拾っておいたの。ほら、大きな街でたくさんの香水や薬に混ざると、匂いって混乱しちゃうでしょう?〉
〈うん、じゃなくてヤグ、それって、え?、いつ手に入れたの?〉アセリ、ヒヤリ。
〈ほら、僕、皆とお別れした日に忘れ物しただろ?ガーランドの砦に取りに戻ったら、ミギノ達が騒いでたんだ。あの子、慌てて厠に走り込んだから、何かと思ったら初花星になったって〉
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
〈で、・・・ヤグ、それでなぜ、君がミギノの初花星の、その、それを、〉
ゴクリ。
〈大丈夫。ミギノには分からないように、居なくなってから厠から拾っておいたんだよ〉
ニコリ!
〈・・・・・・・・ヤグ、〉
〈だって血を持ってたら、あの子が他のどんな臭いに塗れても、お尻の匂いよりもすぐに探し出せるでしょう〉
エヘン!
・・・・・、〈ヤグ、ミギノを探してどうするの、今更。もうエルヴィーさんも居ないんだよ。脅されないよ、僕たち〉
〈違うの。ほら、あの子の傍にはアピーが一緒にいるでしょう?〉
もじもじ。
〈アピー?・・・君、まだアピーのこと、諦めてなかったの?〉
〈・・・・・・・・・・えへ、だって、遠鳴きで無視されたの、僕初めてだったから、あれからすごく、アピーが気になって・・・〉
テレテレ、ふりふり。
〈・・・そう。〉はぁ、
〈なんかもう、どうでもイイや。お昼を食べよう。それ、衛生的に良くないから、早くしまうか捨てるかしてよ〉
〈捨てないよ!これでミギノが分かるんだから!〉
ブンブン!サッ!
ーービュウッ!バサリッ!バサリッ!
〈あっ!こら、あっ、!!!〉
バサリッ!バサリッ!
〈うわ、大きな鳥、ほら、そんな血糊を、こんな所で振り回すからだよ!〉
ツンツン!!ガブリッ!!
〈あっ!やめ、あっ!!、返して!!〉
〈カァッ!カァッ!カァッ!〉
バサッ、バサッ、バサッ、バサッ・・・。
〈あーあー・・・、ミギノ、行っちゃった、〉
〈ミギノじゃないけどね。大海に出ちゃったね。諦めなよ。むしろなんか、良かったよ。〉こくり。
〈あーあー・・・、〉しょんぼり。
好奇心旺盛な二人の旅人は、遥か昔に描かれたとある冒険記を頼りに最西へやって来た。だが広がる何も無い大海原を目の前に、西の島の冒険記が作者の創作であったことを理解する。
しかしこの後、大きな黒い鳥が獲物と間違えて奪った血糊の布が海に落ち、幻と詠われた島が千年ぶりに浮上する事となる。
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