** 越度 **
出演
24歳男性 人材紹介会社トライド本社
代表取締役社長
人材紹介会社トライド本社 復興特別室
室長以下役員 ミギノファンクラブ会員数名
トライド在住 赤猫 雄
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「おう、町ん中、どうなった?」
「落ち着いた落ち着いた。あれ以上やったら、マジで麻酔抜きで治療されるって、皆真剣に仕事してたわ。その方が死ぬから」
「あー・・・、だよな。あの人、ほんと、俺、無理」
「でもよー町ん中、なんか、黒蛇の話、怪談になってたぞ」
「怪談?」
「黒蛇の悪口言ったら、空から鳥の死骸が降ってくるんだって」
「は・・・?」
「にしてもさ、ミギノちゃん、なんか可愛くなってたよな」
「あー、思った思った。落人だもんなー、そりゃ調べられねーわ。ミギノちゃん。巫女ちゃんに昇格してたしなー」
「でもよ、あれだろ?ガーランドの黒騎士に持ってかれたんだろ?」
「ぺろり?」
「ぺろり。」
「やー、ソーラウドじゃ、無理だと思ったけど、やっぱ駄目かー」
「あいつ今、死んだ風になってるじゃん。無理だわ」
「〔俺〕だぞ?相変わらず〔俺語〕だぞ?あんなに小っこいのに見上げられて、グハッ、黒騎士、最低ー、巫女なのに」
「巫女ってなんか、エロくねー?」
「えー、俺、婆さんしか思い浮かばないわ。エロくない。むしろラーナ様も思い出す。怖い」
「まさかのヴァルヴォアールを超える変態野郎。鬼畜黒い竜騎士、俺の巫女ちゃん返して、」
「ぺろり?」
「はあ、マジで落ち込むわ」
「にしても、やっぱあの竜騎士のねーちゃんだろ?」
「あー、・・・頭、大変だったよな。きっと」
「あの金の眼で睨まれて、俺、マジでビビったわ」
「スゲーよ。腕筋ガチガチだぜ。・・・頭、きっと、襲われちゃったよな。次の日、なんか顔色悪かったし」
「うらやましー・・・、どうだろうな。どうなんだろうな」
「頭が女の子役?」
「・・・・ぺろり?」
「・・・・ぺろり。」
ジーーーーーー。
「「「「はっ!」」」」
ドキドキ、ドキドキ。
「なんだ、猫かよ、脅かすなよ」
「お前が怪談なんて、言い出すからだろ、」
バシッ!「って、」
「そういや、マジであの死がぃ、」
じーーーーーー。
「なんだよ、途中で話、やめんなよ」
「あ?」くるり。ゾワリ!
じーーーーーー。
「「「「お疲れ様です!」」」」
「・・・・」
スタスタススタスタスタスタ・・・。
「やばい、頭、いつから聞いてたんだ?」
「わかんね、わかんねえけど、多分やばい」
「ぺろり?」
「ヤバいって!」バシッ!「マジでヤバいって!」
ザワザワ、ザワザワ。ヒソヒソ。
ボソボソ・・・。
トライド人材紹介会社本社では、この日から一部の幹部役員には過重労働が命じられた。その中には、社長による理不尽な嫌がらせを受けた者もいる。命がけで溜めに溜めた私物の巫女ちゃん個人情報を没収された者、心から苦手とする治療院の営業担当に配置換えされた者等々。だがこの会社は、国が認可するトライドを代表する公的なブラック企業であり、他に転職先の無い若者たちは、日々様々なストレスを抱えて泣く泣く従事している。
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出演
20歳女性 専門学校学生(休学中)
食料品アルバイト(休職中)
29歳(自称)男性 液化球体化合物 青色
13歳女性 北方国天教院神官認証
天上巫女付き人
22歳男性 ファルド自然科学研究所
被験者NO.45
(要注意国際指名手配中)
24歳男性 エスクランザ国天教院
派遣要人護衛官長
11歳男性 南方共和国真存在海集落 蛇魚村
少年部会 会員(家出旅行中)
29歳女性 ガーランド入国管理局 特別調査官
23歳男性 ガーランド入国管理局特別調査官補佐
諸国放浪中 黒猫 雌
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「特別部隊編制員、まずは」
ドキドキ、ドキドキ。
「水中特殊隊員!」
〈分かった!〉ビシッ!
「間抜けなメイ専属追跡隊員!」
「はいっ!」ビシッ!
「ナーーーン!」
「お、よしよし、お前は俺を乗せる隊員な、この隊の副隊長だぞ」
ナデナデ、ナデナデ。
「ニャン!」スリスリ、スリスリ。
(・・・・)
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(・・・・)
指し!『鮪』
〈何?メイ『マグロ?』、『マグロ』って、何?〉
指し!『盗聴機能付き、じーぴーえす』
「・・・・?」ふりふり!ふりふり?
指し!『タクスィー?・・・いや、ぷるりん専用アッスィー』
「・・・ニャ」
くるり!
指し、『メッスィー?』
〈は?、何『めっすぃーっ』て?俺のこと?〉
くるり。
指し。『エルビーお父さん、』
指し。『アラフィア姉さん。』
じーーーー。
指し、『マスク・・・おじいちゃん?』
[・・・・]
「おい、だがら『めっすぃーっ』て、何だよ?何か、嫌な響きだな」
『ノンノン、メッスィー重要ポジションです。財務省、お財布局、大蔵お大尽、』にやり。
「なんか、その尻上がりな喋り方、イラつく。馬鹿にしてんだろ?」
「メッスィー?お財布です」、
『エルビーお父さんの再婚相手、今はお財布を握るお母さんポジション、弟です』
〈・・・・〉イラッ。
「『オジイチャン』て、何ですか?」
ポンッ。
「安心しろ。馬鹿にされてることは、間違いない」
[・・・・]
この後、人々を様々なあだ名で揶揄した少女は、『オジイチャン』からの厳しい仕置きを受ける事になる。




