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ぷるりんと異世界旅行  作者: wawa
精霊を呼ぶ声~南方大陸
123/221

** 約束 **


 出演

 19歳女性 専門学校学生(休学中)

      食料品アルバイト(休職中)

 29歳(自称)男性 液化球体化合物 青色 

 22歳男性 ファルド自然科学研究所 

       被験者NO.45

      (要注意国際指名手配中)

 28歳男性 ガーランド入局管理局 局長

 20歳男性 エスクランザ国天教院

      ガーランド本院最高神官

      (エスクランザ国皇太子)

 24歳男性 エスクランザ国天教院

      派遣要人護衛官長

 23歳男性 南方共和国真存在地集落

      大獅子村 副村長(他国視察中)

 18歳男性 南方共和国真存在空集落 鷹豹村

      青年部会エリアリーダー

      (他国研修中)

 11歳(変異中)南方共和国真存在海集落 蛇魚村

        少年部会 会員(家出旅行中)


*********


 「腕輪、キレイですね」、

 『何かの呪いがかかっていないか、心配です』


 〈なんか、嫌な臭いのする腕輪ものだな〉

 〈え?葉っぱの模様、いいんじゃないか?〉

 〈捨てちゃいなよ、メイ。スアハの腕輪、一個あげるよ〉

 〈捨てるなら、俺のと交換しよう!〉


 〈外せないよ。僕にしか〉


 ウォエーーー!!

 ブーブー!ブーブー!


 ザワザワ、ザワザワ。


 [・・・・]じりじり、ぴたり。

 「・・・・」


 『何、やっぱり呪いの腕輪なーーぱん!!、

 「分かった分かった。天教院エル・シン・オール印のありがたい腕輪だろ。捨てないぞ。ありがとうありがとう。ほら、もう出発だ。早く行くぞ!陽が暮れる!」


 ブーブー。

 ザワザワ、ザワザワ。


 「・・・・」

 スタスタスタ。

 [!!]サッ!カチリ、

 スタスタスタ。

 


 「何のようだ?玉狩ルデアり」


 「ミギノ、トライドで僕に抱きついたり、白狐レイシシンのこと〔好き〕って言ったりしてたよね?」


 (!?)

 「・・・・」


 「それにこの前、寝ている僕の服を脱がそうとした」


 〈・・・・〉

 (!!?)

 「・・・・」


 「君の故郷の風習は分からないけど、色々な人に〔そういうこと〕、しちゃ駄目なんだ」


 (・・・・)

 「・・・・」


 「〔それ〕は、好きな男の人にだけ。一人だけだよ」


 (・・・え?エルビー、誰に何の話をしているの?)

 「・・・・」


 「だがら、ここに居る人達の、誤解を招くんだよ。それに獣人まで巻き込んで」


 (・・・・)

 「・・・・」


 「・・・フロウも変な目でミギノの事、見てたでしょ?」


 (・・・フロウ・・・?チャラソウ?)

 「・・・・」 


 ぽんぽん。


 「分かった?気を付けようね」 


 にこり、くるり。

 スタスタスタ・・・。


 [・・・・]カチャリ[・・・、]チラリ。


 (・・・・)

 「・・・・」



 ・・・・・・・・・。


 (ん?)


 ジーーーーーーーー。

 ジーーーーーーーー。

 ジーーーーーーーー。


 (なんだ?この不穏な眼差し、まさか、)


 『私じゃないよ!』


 [出た、困った時の天上語。君は処女なのに、東側にも男がいるの?呆れたね]

 〈〈・・・・〉〉


 〈あ、俺、フエルさんに挨拶忘れてた、〉

 ーーガラリ、バサッバサッバサッバサッ。


 ツンツン。

 〈ねー、ミギノって、何?〉


 『あれ?おかしいな。さっき、パンって追い払われたの私だよな?ぷるりん、何で今、私なの?おかしくない?』


 [はいはい、天上語はもういいから。フロウって、東の大将だよね?もう一人は?]


 〈白狐レイシシン、新しく破落戸の頭領になった若造だ〉


 [なる程。白狐レイシシンに黒竜騎士か、さらに柄の悪い獣人ゴウド達・・・。やはり、まともな男は僕しかいないみたいだね。うちの女官長は厳しくて優秀だから、躾は心配しないでね]


 〈ヴァルヴォアールが抜けているぞ〉


 [え?知らないの?奴は幼女趣味だって噂だよ。あんな奴と、僕を同列にしないでくれる?]


 〈・・・・〉

 (・・・・)


 [天教院うち信者達じょうほうもうを、甘く見ないで下さい。裏も取ってあります。真実です]


 「精霊殿。メイから出てはもらえないか?話がある」


 (どきり、コーヒーに続く第二弾。巨人は今、目がマジギレしてる。しかし、元はといえば、これは全て、青い玉の一人芝居なのだ。私は身体を貸しただけ。この場は奴に、任せるのみだ)


 ズルリ。

 『ん?』

 ドロリ、べちゃり。まとまり。


 『・・・・』

 (・・・・)


 『おい貴様。何故いま、私の身体から、抜け出したのかを言ってみろ』

 (・・・・)


 ぷるり?


 ガ・シリ。


 ガブリ!!

 『ウギャ!』


 〈何するの!!スアハも!!スアハも噛み痕つける!!〉


 〈教育的指導。お前は駄目〉

 〈ずーるーいー!!!・・・じゃなくて、ミギノって、何?〉


 (・・・・)

 [この場合、お助け出来ない事が、不甲斐なく、申し訳ありません・・・]ぶつぶつ。


 『いった、たたた、おい玉。いい加減にしろよ?』


 ぷるり、ぷるり。

 ふるふる。


 『可愛くふるえる真似しても、ダメ!』


 [だから、天上語は無駄だって。君に貞節がどういうものなのか、僕が教えて差し上げるよ]


 さっ!

 『待て痴漢。お前の相手をしている暇は無い。見ろこの肩を、血が滲んでる、いって、』


 [天上人、巫女という神聖なものはね、]


 くどくどくど。

 くどくどくど。

 クドクドクドクド。

 〈ねーねー、ミギノってー、何ー?〉

 くどくどくど。

 くどくど・・・・・・・

 ・・・・・・・・・・・。



 「ごめんなさい、ごめんなさい、ユルシテェー!」、

 『おい、玉!』


 くるり、ぷるり!


 『敵前逃亡とは、お前はそれでも、武士もののふか!!敵に背を向けるのか!二刀流!!』


 ぷるり?くるり、ぺちゃ。ぺちゃ・・・。


 『行くな!カムバック!まだ、ラスト・ボス!残っているから!!ぷるりん、お願い!カムバック!!!』


 「メイ、」


 ビクリ!


 ちらり、うるうる。くすん、くすん。



 「もう、二度としない。約束出来るか?俺のために。」



 うんうん!うんうん!!


 〈・・・・ハァ、〉


 こくり。すく。スタスタスタ。ギィ。パタン。


 うんうんうん・・・、チラリ。

 (え・・・、これだけ?巨人、これで終わり?・・・セーフ・セーフ?)


 〈ミギノミギノー!ミギノって何ー?〉

 ぶんぶん、ふりふり、いじいじ。


 『神。巨人、神。カミッテル。さすが、大人の男は変態と獣とは違う。好き』


 〈ミギノー!!〉

 『なんだい?かっぱちゃん。さっきから、人の名を連呼しないでくれたまえ。あ、間違えた、名前チガウ。アダナ、アダナ』


 


 


 この後、彼等は海外出向の者達と別れ、それぞれの職場に戻って行った。なお問題を起こした少女に関しては、出向先から随時定期連絡で、素行を改める事が出来ているかの確認が、各方面より送られてくる。




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