8・恋敵
「レオ、顔色悪いよ?大丈夫?」
「……は?……あぁ、大丈夫。ユリーに心配してもらって、幸せだよ」
「ふふ。レオったら」
昨日、レオ達が寄った所に最も近いむらに泊めさせてもらった。てかこのパンうまい。それにしても、
「なぁ、ユリー」
「なーに?」
「ケンが煙の中から出てきた時、後ろにゲートってか、次元に繋がる裂け目無かった?」
「さぁ。私も見てないの」
なんだこの子は。やっぱし可愛い。
「そんなに顔を赤らめて、どうしたレオ」
「ふぁっ!?」
そんな事をして頭を撫でていると、急にリュウが話しかけてきた。
「い、いやぁ別に……」
「そうか。所で、この近くに野生のゲートが空いているそうだ。確かめに行かないか?」
「わあーった、朝ご飯食って行くか!」
「……で、(´・ω・`)なにこれ…」
そのゲートがある洞窟に連隊で行ったらこうなった、てかどうしてこうなった。
謎に味方と離されるし、スライムの大群がいるし、なんかハチャメチャだ。
「スライムは……無視だな」
この際ビビっているスライムを無視し、奥に進んでみる。
そもそも、ここに飛ばされたのは恐らく魔法のせいだ。近くに罠でもあるだろ。
「……ととと、こんな所に」
見ると、そこにゲートがあった。
「中は…」
その時、覗いてはいけなかったのか。
そもそも、ゲートは魔界の魔獣がこちらの世界へ渡る時に使うものだ。そんな、敵の宿を覗くような真似をすれば、
「…はっ!?あれ、……だれ?」
空間の中に、一人の少女が座っていた。
────え?うそうそうそうそうそうそうそおおおぉぉぉぉ!?
私の大好きな人がこんな所に!?なんで?えぇぇぇ!?
「こん、にちは?」
「……ふぇっ!?」
何を考えているのか、顔を近づけ、探ってみる。するとその少女は、
「『流星、レオ』?」
「え?あ、うん」
「私はぁ、魔界の侵略軍所属の、洗礼名『狂愛』、────ラヴァー・モア」
「────────は?」
「好き。好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き好きすきすきすきすきすきすきすきすきすきすきスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキスキ」
「うわっ!」
その少女の執念に、多少ビビる。
「──、一緒に、なりたいなぁ……」
少女が、顔を紅潮させ、うっとりと、そう呟く。そして、ナイフを片手に、べっとりとまとわりついてくる。
「────」
それが、人類に、ラヴァー・モアが初めて発した、言葉だった。
ラヴァー可愛(殴
ヤンデレっていいよねぇ、書いてるのが楽しいー




