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6・岩の巨人
「てやーっ!」
「はっ!ふっ!」
既にB-3連隊は戦闘を開始していた。
敵も、ほぼ連隊のようなものだ。
「ウオォォォ……」
六匹のゴーレムだ。
それこそ一匹位なら連隊でなんとかなるレベル。とんでもない敵だ。それが群れを作っている。
「ウガァァァ!」
ゴーレムがなぎ払う。
「ギャァァァァ!痛ってぇぇぇ!」
レオは普通に足が折れる感覚がする。痛い痛い痛い。
「それこそ、クロスボウきかないからねぇ」
「おい!亜矢!少しは手伝えよ!」
「はぁーい!先輩のためなら何処へでもぉ、死んでも!」
「それ問題発言じゃね!?痛てぇ!」
「爆薬の準備が出来たはずだ!離れろぉ!」
阿呆な会話の中、ケンが本業の罠師の本領を発揮する。
次の瞬間、
(ドオオォォォォォン)
「うわ……やべ」
「ひゃっはー!すごーい!」
「……怖いよ……」
「凄まじい威力だ。感謝する。このままならジリ貧だった」
ゴーレムのその惨状はかなり酷いものだ。
岩のせいで、周囲は石だらけ。
ただ、勝利だ。
紛れもない事実だった。
「次は、魔犬の集団か……」




