3・遭遇
大都市「デフォル」。
そこの商店街に、B-3連隊の姿があった。
「今日も良い感じにできたな」
「まねー。てかさ、私のクロスボウ修理したいんですけどー先輩?」
「時間が無い。早くしないと買い出し遅れる」
「はぁーい」
─────その時だった。
日常が、レオの運命を変える、非日常、試練が訪れたのは。
「!?」
魔法力の異様な気配に背後を向くと、そこには、昔、レオが、見た、
「さぁ、さぁ、さあさあさあさあぁぁぁぁぁぁぁあはははははっ!」
ゲート、空間の裂け目から、叫ぶ狂人と共に、
────大量のゾンビが、街中に溢れていた。
「きゃああぁ!」
「あああぁぁぁぁ!」
とっさに我に返ったのは、奇跡だったと言える。
あの、レオの故郷を、たったの3分で、踏みにじり、なぶり殺し、狂笑した、あの男が────
「あ、れぇ?」
その男が、ゾンビの集団から外れ、こちらへ向かってくる。
無用心な、歩き方だ。
「んん??もしかして、この子……?」
その狂人は、レオの匂いを嗅ぐかのように、鼻を鳴らした。
「思い出したぁ。この子は────」
「僕を、三回も、殺した人だ……」
「せんぱーいっ!」
亜矢がこちらへクロスボウを向け、発射する。恐らく、窮地のレオを救うためだ。
しかし、
「んんんん??ん?」
男は舐めた様子で手を伸ばした。そして、
「メガ・ディエ──ロック」
瞬間、矢の移動が停止する。
「え?──どうして?」
訳の分からない亜矢はポカンとしている。
男がようやく、1番聞きたくないセリフを口にする。
「───思い出したようで恐縮だよ?なんせ、僕は────」
「魔界侵略軍所属、洗礼名「狂人」、ネクロ・ディーラ」
「──」
「ありがとう。僕の配下に、なってくれるんでしょ?」
全五感が戻った時、人の泣き叫ぶ声と、死者の呻き、そしてこの男の声が、鮮明に脳に焼き付いたまま、
レオは、こう、確かに、口にした。
「反撃、開始だ」
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