1・今朝
その街は、活気に溢れる街だ。
大都市「デフォル」は、それだけの力があった。
ここは、作者が住んでいる世界とは、少し違う世界。
モンスターがいて、魔法が使える。
中学生なら、誰もが考えるような世界だ。
これは、その世界のとあるメンバーの話。
朝。
大都市内の連隊ごとに使える大部屋で、その『B-3連隊』の一日が始まる。
「……んん?…なんだ、朝か…」
彼は「流星 レオ」。
この連隊の副隊長である。この話の主人公でもある。
「おーい、みんな朝だぞ…おい亜矢起きろ」
「……むにゃあ?せんぱぃ?」
彼女は「亜矢」。
苗字は明かしていないし、話もしていない。謎めいた人物として王国から扱われている。
「……レオ、早いな」
「おう……おはよう、リュウ」
彼は「アランテ・リュウ」。
正式にはもう少し長いが、普段はこれで呼ばれることが多い。
「……ぐうぅぅぅ」
「起きろよケン……」
「……はっ…夢か…」
「おまえはどんな夢見てたんだよ…」
「ケン」。ムードメーカー。
時間的にはそろそろ7時半というところか。亜矢が朝食を作り始めた。
「♪〜♪〜」
鼻歌を綺麗に歌いながら卵を炒めていく。
「……はぁ」
「どうしたよ、ケン」
「ユリーに振り向いてもらうためにはどうすればいいかなって」
「ぶはぁっ……はぁ…?恋愛すんなよ……というかそういうのをこういう公の場で言うなよ」
「はっ、レオもユリーの事好きなくせに」
「ぶはぁっ……てめぇ二回も水吹いただろうが!」
「ふふっ、二人共はしゃいでるね」
「ユリーか……おはよう」
ユリー。隊員でも珍しいハーフである。その他、メデューサの血で寿命が長く、まだ子供のようだ。
「おはよう…ところで今日の指令は?」
「今日は紅蓮山のところだって」
と、ここで。
「は〜い!ご飯できましたよみんなー!」
会話も終わり、朝食タイムだ。
「「「「「いただきます」」」」」
「ところで……先輩に変な影が最近近づいてる気がするんですよねぇ」
「…でも何も感じないぞ」
「……まぁ、それならいいです」
それから、メンバーは無言で朝食を食べ終わり、指令の達成に向け、大部屋を後にした。




