14・魔獣の憂鬱
「...死ぬかとおもったぜ..ありがとよ」
「まぁ?先輩の所ならどこだって行きますし?別に照れてるわけじゃないですよん」
「...レオ。無理、してる?」
「大丈夫だってば」
ラヴァーの魔の手から逃れ、重鎧からも逃れ、逃げて逃げて────
「迷子、っていう」
「まさか途中デフラの群れがあるとは思わなかったのですよー」
デフラ。『風蜘蛛』。風の魔法を使う魔物であり、それに吹き飛ばされ、リュウ・ケンと別れた形になる。
「くそ……一瞬早く動けていればな」
「そんなことないよ、レオ」
正直、アイツ1匹には金貨ほどの価値もないレベル。まとまって出ても、風で防壁が飛ぶわけでもなく。雑魚だったはずだ。
失態だ。
「グルルルル……」
「ぁ」
そんな事に気を取られている内、サーペントバウが来る。『牙竜』である。
「「「めんど……」」」
ポア・アフレイド。
周りからは小学生三年生と間違われるほど、身長の低い侵略軍の1人。
しかし、それは実年齢ではない。
悪魔だ。見た目は固定。銀髪でぶかぶかなオーブを着たちびっ子。
そんなアフレイドにも、色々過去があった訳で。
「...ロンギヌス」
それは、彼女の欲しがっている、とある、槍の1つ。神器とも言われるもの。
ロンギヌス……ロンギヌス。
「...ロンギヌス」
静かに、彼女の図書室に響いていった。
ラヴァーかわゆ




