地球侵略計画
地球の遥か上空で静止した円盤の中で、アグー星人達は地球の侵略計画を話し合っていた。
「あの地球という星を侵略する為に、何か良い案はないか?」
「破壊力の高い爆弾を投下し、地球人を皆殺しにするというのはどうだ?」
「それだと地球も破壊してしまう。地球人だけを殺せればいいのだ」
「なら毒ガスを撒くというのは?」
「ダメだダメだ。あの様な自然が美しい星に毒ガスなんか撒けるか」
話し合っていてもこれという案は浮かばず、皆はどうしたものかと一様に頭を悩めた。すると、一体のアグー星人が重苦しい空気を破るように提案した。
「こういうのはどうだろう。手頃な地球人を一人拐って催眠光線で我々の手先にする、そしてそいつにスパイ活動をさせるのだ。定期的にそいつからの報告を受けて…」
その言葉の先を察した別の誰かが言う。
「なるほど、まずは敵を知る事から始めるのだな」
「そういう事だ」
「よし、その作戦で行こう」
話は纏まり、さっそく作戦が実行に移された。アグー星人の円盤は適当な地球人を一人拐い、その地球人に催眠をかけて元いた場所に開放した。
「ふふふ…。まずは地球侵略の第一歩だ。地球人共が気づいた時には、この星は我々の物だ」
アグー星人達は不適な笑みを浮かべた。
翌朝、ファーストフード店の店長は店先に置いてあるマスコット人形を見て言った。
「しまった。昨夜人形を店内にしまうのを忘れていた。しかし盗まれなくて良かった…」