閑話休題
確認したいことがある。
僕はなぜ、この謎の天使と旅をする事にしたのか。
なぜ、僕が器やら何やらに選ばれたのか。
なぜ、僕はあの家にいたのか。
そう、僕には記憶がないのだ。あの家で、アイエルと出会い、ここまで来る以前の記憶が。
砂漠で倒れているのをアイエルが拾ったらしいが、装備らしい装備もなく、なぜ僕は砂漠の真ん中で倒れていたのだろう。
砂獣の跋扈する外界で、わずかな食料を持ち、自分が何をしていたのか。言葉などの常識的な記憶が残っているご都合主義に少し苛立ちを感じるが、イライラしてても仕方ない。常識的に考えて砂獣に襲われたと考えられる。しかし、砂獣についてはある程度の研究がなされ、その危険度も人間の尺度では計り知れていることを思うと、なおさら不思議でならない。襲われるのはほぼ必然だったはずだ。なら、なぜわざわざ外界へ出たのだろうか。僕が愚かだったからか?それとも、それでも出なきゃいけない理由があったから?
そこまで考えて、思考を切る。今の現状の確認を目的とするには、少し逸れた。
飲み物を手に取り一息つく。
まずは、目の前の少女と少し情報の共有をするのが優先だろう。
「えっと、自己紹介しようか。僕の名前は加賀 奏来。特に呼称はないからそうらいとでも呼んでくれ。君は?」
自然な流れで少女にふった…と思う
すると先ほどから飲み物を握りしめ飲み続けてた少女が手を止め、口を開く
「おっと、そういえばまだしていなかったね。私は終焉の巫女。同じく呼称はないから好きに呼んでくれ」
それだけ言うと今度はパンに齧り付く。ここ入ってからずっと食べてるな、お腹空いてたのかな。
それにしても…
うーん、知っている以上の情報を引き出せなかった
それに、姿からは少し想像しづらい大人びた喋り方をする。
不思議だなぁ
自分のことを棚に上げた感想に少し自笑が溢れる
「えっと、名前はないのかな?」
終焉の巫女ちゃん(さん?)と呼ぶ訳にもいかない
「ない。すきに呼んでくれ」
短い応答に少し言葉を失う。すきに、と言われてもなぁネーミングセンス、ないんだよなぁ
少し視線を振る。先程からパンにがっつき、一言も発しない天使さん。
視線に気付いたのか、手を止め、思考する素振りを見せる。
「終焉…ですから、しゅう子はいかがでしょう」
ダメだこいつ。多分あとどれだけ考えてもこれ以上はいかないだろう。
うーん。どうしたもんか
「いいぞ、しゅう子で。」
おっと?名付けられる本人がいいと言ってしまった。名前に頓着は無いようだし、適当でいいというのならそれまでだが、せっかくならもう少しいい名前を…
「しゅう子…いい名前だ」
……あっはいオーケーです気に入ってるみたいで良かったよおい天使ドヤ顔すんな少ししか可愛く無い
こほん。気を取り直そう。
「天使くん天使くん。終焉の巫女について説明してもらえるかな?」
相変わらずパンにがっついていたアイエルが手を止め呼吸を整える。
「説明しよう!終焉の巫女とは一つの時代を担う者の総称であーる!」
元気いっぱいでいいね。でも全く意味わからないから続けてどうぞ
そんな空気を察したのか普段の口調に戻る
「先の説明の通り、終焉の巫女は、1つの時代に1人生まれ、その時代への神的干渉の媒介となる存在です」
ふむ、知らない単語が出てきた。
「神的干渉とはなんだ?」
「その名のとうり、神の力の干渉です。そうですね…例えば、この世界の鉱脈など、天然物からの採取品は、この世界の表現で、1ヶ月という間隔での採取量に制限がかかっています。そのボーダーに達すると、ピタリと出なくなり、周期が来るとまた取れるようになる。この状態を、神的干渉と評しています。」
……なるほど、理屈や理由などはともかく言葉の意味は理解した。そんな感じに管理されてたのね。この世界。
「そして、終焉の巫女はその神的干渉の、いわゆるキーマンと表すことができます。巫女がいないと、神的干渉が出来なくなり、この世界へかけられている制限が解除されます」
なるほど、これでだいたいわかった。彼女の存在についても、その意義についても、そしてこの状況についても。
「なるほどね、それで狙われてるわけだ。この世界に住む人からすれば、そんな制限無い方がいいもんな」
そう、この少女、しゅう子はついさっき殺されかけていた。この世界に住む住人の手によって。
「これで話が繋がった。なんでその情報が出回ったかは分からないけど」
しゅう子を狙っているのはとある財閥だという。
鉱山資源関連の売買に関わる財閥らしく、制限をなくし、さらなる利益を上げようとしてる、らしい
「なんか、神だとか巫女だとか。外側のスケールはでかいのに、問題の内側のスケールはすごく小さいんだな」
吐き出すように言い苦笑い
「そんなものでございましょう。人間とはかくも矮小な生き物と相場は決まっています」
パンを食べ終え、楽しそうにしゅう子を眺めている
しゅう子は気にしてないようだ
それに、とアイエルが続ける
「敵がそんな矮小な生き物なら楽で良いでは無いですか♪みんな燃やしてしまえば解決ですね♪」
久しぶりに音符が見えた。というか、矮小を強調しないでくれ。僕も人間なんだ少し傷付いちまうだろ
そうだといいんだがなぁ
正直、なんか悪魔的な奴が絡んでて超能力決戦的なのが繰り広げられるのではと思っていた。
だって僕が…こんな感じだしねぇ?
んま、いいか。楽で
「方向性は大体決まったな。しゅう子を守りつつ潰せればその組織の崩壊も狙う、結局あの女に言われたままの結論になったけど、情報を持ってる状態なら違うだろ」
先程、頭に流れてきた情報をもとに向かった場所で、とある組織から少女を預かった
それがしゅう子である
なぜと聞くと、私達では守りきれないから、との事。
あの特殊な能力を持っている女がいながら、守りきれないという発言が出て来るのは少し不思議だが、深くは考えないでおこう
「それじゃ行くか。組織の人間にはしゅう子の顔はわれているだろうし、顔隠せるマント的なの買おう。
どっかに売ってるかな」
飯屋を出て通りに出る。
「そういえば、彼女を守るのはこちらの目的にも共通する…って言ってたけど、どうゆうこと?」
アイエルがしゅう子を預かる時に言った言葉、その時は無視したが今なら聞いていいだろう
「あぁ、簡単ですよ。終焉の巫女に死なれては困るのです。」
それはどうゆうことか、と聞く前に続きがくる
「終焉の巫女は1時代に1人生まれます。それはつまり、その1人が生きている期間が、その時代なのです」
あー、少し分かった気がする
「俺たちが改変したいのはこの時代。時代が変わると困るってわけか。」
そうゆうことです、と繋ぐ
なるほど確かに死なれたら困るわけだ。
そういえば気になったことがある
「時代の終わりってどうゆう感じでくるんだ?」
時代が変わると言われてもはっきり言ってよくわかんない
「簡単ですよ。その時代に生きた生物の、完全絶滅です」
・・・・・ほぅ
軽く言い放たれた一言の重みをアイエルはわかっているのだろうか。アイエル的にはもう話は終わったらしく、しゅう子に話しかけている
へぇ…なるほどなぁ、絶滅ねぇ
あれ?絶滅…?
確か財閥は、終焉の巫女を殺すことによる制限解除が目的らしい、が…
「絶滅するんじゃ意味無くね…?ダメじゃん財閥」
ボソッとつぶやいた言葉は誰に届くわけでもなく
空洞に吹き抜ける風に掻き消された
シナリオを特に考えず、思いついたら書いてると、ぱったりと考え付かなくなったり、考えていたものが自分でつまらないと感じてしまい、全く前に進まないの、本当にダメですよねぇ、せめて1章分くらいは考えとかないとと猛省中です、、
これだけ時間が空いてしまうと、書いた以外の裏構想などを忘れてしまい、書いた文に沿った続きを考えているのですが、それでも設定と食い違うところが…、またどれだけ書くかわかりませんが、あんまり食い違うようなら書き直さないとなぁ…あ、そうなったらごめんなさい本当にごめんなさい。
さて、10ヶ月?ぶりになる更新ですが、なぜ数千字書くのに10ヶ月かかるのかってほんと自分でも思います。
前記のとうり、またどれだけ書くかわかりませんが、よろしくお願いします。
まぁ、これ呼んでいる人ってこんな長期で短文更新するのを見てる時点で聖人君子並みに優しい人に違いない…!ので、その温情にすがりつく、またダラダラと思いつくまま書きたいなぁと
それでは、ありがとうございました!
次があれば、また!




