出発口3
砂漠に飲み込まれ出し、その砂漠に出現する砂獣に、世界が食われていくのを人類はただ見ているだけではなかった。あらゆる策が模索された。しかしその全てが無意味だった。どんな高い壁を立てても乗り越えてくる砂を止める術なんてなかった。砂漠を吹き飛ばす案まで考えられたが、そもそも、環境を吹き飛ばすってことに無理があった。それに、もともと、明確な肉体を持たない砂獣に、兵器なんて効くわけなかった。
そして世界は、喰われた。
砂漠が広がりだしてから一年で世界から緑地が消え、五年で海が消えた。
人類は地上を放棄し、予備として進められていた地下都市計画に乗り出した。現在では約50の地下都市が存在するという。
「そして、この建物が地下都市への、入り口ってわけだ。」
広大な砂漠にポツンと建つ建物は異彩を放っている。
塗装されてない鉄でできてるため、太陽に当てられてすごい熱を放っている。
「ほほー、何でこんなので入り口を作ったんですかねぇ」
「砂が入らないようにだろう?都市に住んでる人や、お偉いさんがたは、砂を異常に嫌悪してるからな。」
だから、地下に入るにはかなり面倒な洗浄作業を受ける必要があるらしい。
「この現状を正しく認識してない証拠ですね。
あの砂の仕事は地上から人類を排除することですから、地下にいる限り砂が砂獣化することはありません」
・・・衝撃の事実がさらっと出た。
初めて知ったよそんなこと。
「まあ、状況整理は後にするとして、とりあえず中に入ろうか、」
「そうですね」
建物に近づくと、大きな音を立てて扉が開く。
さて、行きますか…
またまた休憩




