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【序章】騎士団編ー④

型⋯⋯。

そもそもシアンの専門は剣を使った戦闘ではない。

だから、剣の型と言われても当然あるわけがないので困ってしまう。


かと言って、嘘をついたら後々面倒なことになるだろう。

ここは正直にいこう。


「私に剣の型はありません⋯⋯ですが!大体の型なら対応できると思います」


一瞬、騎士達の顔に侮蔑の表情が滲む。

その中にはケラケラと笑い出す輩もいた。覚えたからな、オレンジ頭。シアンなりに鋭い眼光を出し、威嚇する。すると口笛を吹き、そっぽを向いた。


質問をしてきた彼はというと、ぽかんとした表情を浮かべた後、


「え、あ、あぁ、それは、お気の毒に」


何を思ったのか哀れむ目を向けてきた。

こうなると思ったから嫌だったんだよ。


ユークラシス、フォロー頼む!

パチン、と下手なウインクをすると、彼は頷いた。


「えー、こほん。皆さん、彼は剣の型こそありませんが、実戦においては戦闘のプロです!安心して指導されてください」


微妙にフォローされたのか、されてないのか、分からない言葉を騎士達に向かって彼は発した。


「でも、剣は下手なんだろ?型もないやつに指導なんてされたくない」


先程口笛を吹いていたオレンジ頭が文句言ってきた。ムカつくヤツだ。


「確かに、私より剣の腕は劣るかもしれません。しかし、貴方程度に負けるとは思いませんよ」


うぉぉーー!やめろユークラシス!

馬鹿!喧嘩を売るな!阿呆!

ほら見ろ、騎士達の目が⋯⋯。

しかもユークラシスの部下なのに、負けるなんてあんな言いよう。オレンジ頭が少し可哀想だ。


「へぇ、じゃあ団長は剣の型もないやつに俺が負けると思ってるんですね」

「そうですね」


言い返したオレンジ頭にピキッと青筋が浮かんだ。 

回りの騎士達が流石に不味いと思ったのかオレンジ頭を制止する声が上がる。先程質問してきた黒髪青瞳の男も「やめなよ、ライゼル」と言葉をかけていた。

オレンジ頭の名前はライゼルというらしい。

しかし、仲間の制止の声を振り切って「うるせぇ」と怒っている。


あぁ、駄目だこりゃ。もう無理だ。諦めの表情を浮かべ思わず天を仰ぐ。


「そこまでいうなら俺と勝負してくださいよ、シアンさん?」


そこまでいうって、俺まだ何も言ってない。

貶してもない。


「嫌です」


思わず反射的にシアンは断った。


「は?」


反抗的な態度を取るライゼル。


「それは俺が弱くて相手にする価値すらないということですか?」


違う。そんなこと一言も喋ってない。

そもそも弱いなんて言った覚えない。


「違う」

「何が違うと言うのですか!?」


どんどんヒートアップしていくライゼル。


あー、これもう駄目なやつだわ。

戦わないといけないやつだわ。


「ははは」


シアンはもうから笑いしか出てこなかった。

即席で描いたので誤字脱字があるかもしれません。

すみません。

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