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首無し死体と祠通り1

 「連続首無し殺人事件????」と日誌ノートを書く手を止めて、相手につられるように無意識に声に出していた。



 それは思っていたより声が大きかったようで慌てて一つ前に座っている小学校からの付き合いで友人の霧雨光静から嗜められるように声がかかる。



 「ごめん」と謝りながら周りを見渡すと誰もその話を聞いてなかったようだ。

 各自友人同士で明後日行われる夏祭りについて楽しく話しているようだった。

 


 夏休みが近づいている今日。一、二時間目は普通授業、その後は昼までで下校できる健康診断がある。

 最初が女子、次に男子というわけで今は先生も出払って現在教室は男子オンリー。

 自主学習という名のお喋りタイムが開催されているのであった。



 「連続殺人事件って??」と声のボリュームに気をつけつつ改めて光静に問いかける。


 「最近、隣町やこの近くの地域で起こってる殺人事件のことだよ。ニュース大々的にやっていただろう」


「それは知ってるけど…首無しって?」



 首無し、首無し。最近、ニュースや新聞を騒がしている稀代の殺人事件のことは流石に知っている。

 今日も朝食のパンを食べながら奇しくも三人目の被害者が出たと言うニュースを見ていた。

 


 しかし、【首無し】という情報は、ニュースキャスターが言っていただろうか。

 眠気眼で見ているニュースだから見逃している可能性もあるが、聞き覚えのない情報だった。

 


「なんだ。知っていたのか。安心した」と肩をすくめながら言う。


 いくら僕が周りに興味がないと知っているからと言ってその反応はちょっと失礼ではないか??

 流石にニュースくらいは見ているぞ。

 


「ニュースには載ってない極秘情報だよ。ほら、僕の父の仕事知っているだろ??」


「なるほど。警察官情報ね。それ、話したらいけないやつじゃないの?情報漏洩的にさ」


「だから静かにしてくれって言ったんだ。僕も父さんが電話しているのをたまたま聞いてしまっただけなんだから」


「はーん。盗み聞きはどうかと」と揶揄い、目線を下に落とし日誌をみる。

 今日の休みは一人もいないな。うん。優秀優秀。

 再び描き始めようとした矢先、日誌が強制的に閉じられた。その犯人をジト目で見つめて文句をいう。



「何するんだよ。これを終わらせないと帰れないんだぞ。日直なんだから。」


「いいから。聞けって。大事な話なんだから。忠告だよ、忠告。親友の結城燈を心配しているんだから」


「そりゃ。ありがたいけどさ」


「なんかさ、一人でいるところを狙われているらしい」真剣な顔して考え込むように手を顎に添えながら話を続ける。

 僕が思ったより重要な内容らしい。仕方なく、日誌を書くのを諦め僕も光静の話に耳を傾ける。



 「連続殺人だからさ。模倣犯が出ないようあまり表には公表されてないことだけど、首無しの状態でどの遺体も見つかってるんだって」


「頭部が見つからない死体なんてミステリードラマみたいだな」


「いや、頭部自体はあるみたいなんだ」


「頭部があるのに首無し死体??首無しって言ったら頭部が見つからないから首無しって言うんじゃないか?」

 


 僕の中のイメージは、頭がない=首無しって感じだけど。

 


「いや、俺もそう思ったんだけどそうじゃないらしい。頭部は遺体の近くにあるんだ。

 本当に首だけない。

 顎下から首根の部分が切り取られたように欠損している。そんな状態だったらしい」


 情報規制がかかる納得の理由だった。


「しかも、殺された被害者たちに共通点はなし。ただ、全員一緒なのは死因が首を切られたことに対しての失血死だったそうだよ」と続ける。

 


 もちろんやったことがないが、人一人を殺すには労力だけじゃなくて気力も必要だということは想像に難くない。

 なのに、その殺し方をするのには何か理由があったのだろうか。首に固執する犯人の目的は??

 なるほど、分からんな。首と言われると関連するものは思いつくのだが、それを切り取ったところでという話だ。

 


 日誌が閉じられ、手持ち無沙汰になったことで手元にある日誌を意味もなく弄りながら話を聞く。

 

「犯行時刻は夜だって。一人のところを狙われるから気をつけなよ。燈の父さん仕事で家にいないんだから」


 どうやら、光静は僕の家庭事情を心配してくれているらしい。

 だからこそ、盗み聞きした情報を僕に話してくれたんだということを察した。

 


 母は僕が生まれてからすぐに亡くなったらしく、うちは父子家庭だ。

 父は研究員をしていて出張や何やらで家にいないことが殆どである。お陰様で中学生にしては中々の家事スキルを身につけてしまったわけだが、別に父と仲が悪いというわけでもないし、嫌いという感情も持っていない。

 むしろ、働いてくれてありがとうと感謝しているくたいだ。



 光静もそれは知っているから父に対して悪い印象を持っていないようだが、このご時世だ。

 家に一人ということが心配らしい。「泊りにくるか」と誘うあたり、本当にいいやつだなと思う。僕は、それをやんわりと断るわけだけども。



 「そっか。じゃあ、帰り道は気をつけろよ。俺は委員会や部活があるから無理だけどさ、人通りの多い道を通って帰りなよ」とお母さんよろしく光静が言う。

 


 霧雨光静は、明るく社交的で誰に対しても温厚で面倒見もいい性格だ。 

 その性格から同級生だけでなく、先生からも好かれている。

 その上、頭もよく運動もできる。運動に関しては、陸上部の短距離のエースで全国区にいったこともあるのだ。



 容姿は、中学生にしては高身長で眼鏡をかけている。だが、垂れ目と優しげな表情のせいか威圧感はなくむしろ柔和な雰囲気を持っている。

 漫画に出てきそうなハイスペックかつそのキャラビジュアルのかっこよさ。

 女子人気も凄まじく告白が絶えない。実に羨ましい限りである。

 


 一方僕も身長は平均よりはある。前髪が伸びてきたので切らなきゃいけないが、亡き美人の母似ということもあり、顔も嘆くほど悪いというわけではないと思う。多分(当事者感想)

 ……まぁ、こいつと比べるとアレだけどさ。



  結局、自習時間に日誌書くことが出来なかったので居残りして書く羽目になった。本日は、部活は全て休み。委員会もしくは、用事がある居残りができる日である。光静はさっさと委員会に行ってしまった。

 

拙い文ですが、最後までお付き合いいただきありがとうございます!!


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