表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
73/102

魔法の実技試験、“離れた場所での練習”ができない理由

その日の午後。

エマは広い訓練場で魔法の練習をしていた。


リュカは少し離れた場所で見ていたが——


「リュカ、もう少し離れてても——」


「無理だ」


「即答!?」


「遠くにいると、手が届かない」


「届かなくてもいい練習なんだよ!?」


「良くない」


彼はまるで自然なことのようにエマの隣へ歩いてくる。


「近くにいれば、すぐ守れる」


「いや、私そんなに危なっかしくないよ!?」


「危なっかしい」


「言い切るのやめて!」


だが次の瞬間、

エマの魔力が少し暴走して光がはじける。


「きゃっ……!」


「エマ!」


リュカはすぐに腕を伸ばし、抱き寄せる。


(……近くにいるの、意味あった……)


「……大丈夫だ」


耳元の低い声が、心臓に響く。


「こういう時のために……

 俺はいつでも、隣にいる」


胸がじわりと熱くなるのを、もう隠せなかった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ