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元おひとり様、護衛に慣れる

街に行く日。

外出許可申請書を出し、魔法陣を通り、ようやく外へ出た。


「なんか……毎回すごい儀式みたいになってる……」

「当然だ。外は危険だ」


「そんな物騒な世界なんですか!?」

「おまえにとっては、すべてが危険だ」


(言い方!)


けれど、街で買い物をしている間――

リュカは一歩後ろで静かに目を光らせ、周りの動きを冷静に見ていた。


まるで、護衛騎士のように。


「ねえ、リュカ」

「なんだ」


「ずっと見張られてるみたいで落ち着かないって言おうと思ってたのに……」

「言おうとしていたのに?」


「……安心する」


リュカが、一瞬だけ立ち止まった。


エマの言葉が、予想外だったようだ。


「……それは」


声が、かすかに震える。


「俺だけの言葉にしてくれ」

「へ?」


「“安心する”と言っていいのは、俺に対してだけだ」

「安心される相手の独占欲!?」


「当然だ」


リュカは迷わず言い切った。


「おまえにとっての安全は、俺が守る」


胸がじんわり温かくなる。

こんな言い方をされて、嬉しくないわけがない。




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