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第2章 吸血鬼化
「お前どうした?」
「いただきます。おっとその前に叫ばないでね。兄さん。」
ガブリ
兄さんの血を吸っていく。すごく美味しい。兄さんの意識が無くなった。次兄さんが目を開ける頃には吸血鬼になっているだろう。僕は兄さんを抱えて地を蹴り、空へ飛び立つ。
「はっ!海ってわぁ!?」
「あ、兄さんおはよう。」
「あ、兄さんおはよう。じゃないから!早く降ろせ!」
「暴れると上空5000mから落ちるから暴れないで。」
「は?お前空飛んでるの!?」
「そうだよ。あと兄さんも飛ぼうと思えば飛べるよ。」
「これは夢だ。絶対夢なんだ。」
兄さんは、現実逃避をし始めた。」
「もう少しで家に着くよ。」
「え!?我が家!?」
「そうだけど?」
「やっぱりこれは夢だ。」
「現実逃避はそのへんにして、家に、着いた。」
今、僕たちは自宅の前で立っている。僕は兄さんに今まで隠していたことを告白した。
「それで、さっきは血を吸って、私を吸血鬼化させたと。」
「そう。」
兄さんは納得していないようだったが、数分間後、うんとうなずき、こう言った。