表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悄然少年と昂然少女  作者: ユークディット
3/15

少女との出会い

悄然少年と昂然少女の続きです。タイトルめっちゃ悩みましたw

?:すみません。部室棟ってどちらにあるんでしょうか?

  

 唐突に投げかけられた質問にぼくはかなりとまどった。


 鏡:ああ・・部室棟なら5号棟ですよ。この先の体育棟のとなりです。


 うちの高校は私立だからなのか設備はわりと整っている。教室がある1号棟、化学室などの実験室や家庭科室などがある2号棟、体育館や柔剣道場がある3号棟、食堂や合宿施設のある4号棟。そして部室があるのは5号棟だ。正直ぼくも最初入学したときは迷った。人に聞ける性格でもないので校内案内図はホームページをみてすぐに覚えた。

 

 鏡:「・・・新入生かな・・?」


?:ありがとうございます!・・・あのお聞きしたいんですけどいま部活ってもう決められました?


鏡:ぼく?入ってますよ。


?:入ってる?1年生じゃないんですか?


鏡:ぼくは2年生だよ。


?:あ!・・・すみません・・部活動案内の掲示板をみていたのでてっきり新入生かと・・


鏡:よく間違えられるよ・・。


またか・・。見た目小柄なぼくはよく年下にみられるようで・・。ここに来るまでも吹部やら美術部やらラグビー部やら・・いろんな勧誘にあった。この時期になるといつも頭を悩ませるが・・こう何度も同じことが起こるともう言い返す気も失せてくる。


鏡:もしかして新入生?


?:私ですか?ええ・・新入生というか転入生です。2年生なんですけど・・。


鏡;ぼくと同じだ・・。


?:そうなんですか!よかった。転入したばかりなのでまだ同じ学年の方とちゃんと話してなかったので。クラスとか聞いても良いですか?


鏡:特進科の7組だよ。


?:そうなんですか!?私も特進科なんです。クラスは隣の6組ですけど・・。同じ学科なら合同授業とかで一緒になるかもしれないですね


鏡;そうだね・・。


不思議だ・・なぜぼくは今日初めて出会った女子とこんなに会話してるのだろう・・。というよりもなぜこの人は初対面のぼくに対してこんなに話しかけてきてくれるのだろうか?


鏡:部室棟・・行かなくて大丈夫なんですか?


?:あ。そうだった。ありがとうございました。またはなしましょうね!


鏡:いろんな人間がいるんだな。やばっ・・部活始まってるよ・・。



鏡:おつかれさまでした。


今日の部活もいつもと同じだった。コード練習と今後のライブのミーティング。前にも言ったかもしれないが満足していない訳ではない。ただ・・何かつまらない。


鏡:今日の夕飯どうすっかな・・刺身でも買っていこうか・・!!?


?:あ・・さっきの!


鏡:どうも・・


?:さっきはありがとうございました。おかげさまでいろいろな部活動を見てまわれました。

鏡:いえいえ。・・・入りたい部活は見つかったの?


?:うーん・・それが・・私転入生だからあまり他の新入生と馬が合わないというか・・。すこし窮屈な気がして


鏡:あー・・なるほどね・・。


?:・・どこかにだれも部員がいない部活でもあればいいのに


鏡:そんな部活ないでしょw


?:そうだ!なければ自分で作ってしまえば良いのでは・・!


鏡;そうきたかw・・・部活新しく立ち上げるのって大変って聞くけど・・?


?:たしかに・・そうですよね・・。転入生がこんなことするとまた空気が悪くなってしまいますね。


鏡:もともと合った部活をもう一度復活させるのはありかもしれないけど・・。


?:復活ですか・・それいいアイデアですね!ありがとうございます!じゃあわたしそろそろお迎えが来てしまうので。また明日!


鏡:あ・・行っちゃった・・


それは不思議な感覚だった。女の子との会話なんてこれまでロクにしてこなかったのになぜ今日は自分から会話を振ってしまったんだろう。会話が終わった後でそのことに気づいた。


鏡:・・・名前・・聞いとけばよかったな


読んでいただきありがとうございます。まだ序章が続くので、ミステリー好きの方はもうしばらくお待ち下さい。          ディトより。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ