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真面目くんと不良ちゃん  作者: 猫十条
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第一話

アタシが廊下を歩いていると、皆アタシを避ける。

遠巻きにみてひそひそしている奴らがいたので睨み付けると、教室に逃げていった。


 今日から新学期だ。アタシは高校一年生から二年生に上がる。でもどうせ対してこれからの生活変わらないだろうしあまり関係ない。

 自分のクラスである2-Aに入る。すると騒がしかった教室は、急に静かになった。

 まあ、当然だろう。アタシは不良っぽい見た目をしている。というか不良だと思う。喧嘩したり売春したり、変な奴等とつるんだりはしてないけれど、スカートは短いし、髪は染めてるし、ピアスも開けている。

 自分で言うのもなんだが、不細工ではないだろうし変な奴等に声かけられはするが、全部断るし、こんな奴に声かけんのはやっぱり変な奴ぐらいだろう

 まあ、アタシはいわゆるぼっちってやつだ。友達なんていないし、そもそもできない。

 こんなアタシだが、勉強はそこそこ真面目にしてる。就職して、金稼いで、あいつらから離れる為に


アタシはひそひそ話してる奴等を無視して、適当な空いてる席に座る。

そのままぼうっとしていると視界が急に暗くなった


あー、前にもこんなことあったっけ。なんかクラスのリーダー格の女子とか、不良の男子とか

 ガンつけながら見上げると、少しビックリした。

理由は二つ。一つはそいつの背が滅茶苦茶でかくて目付きが悪かったこと。


二つは、そいつはとても不良には見えなかった。というか、模範生って感じがする。


「なあ君」


低い声だ。ちょっといい声してんじゃない?


「何?」


ギッ、と睨んでやると一切目をそらさずそいつは言った。


「君、スカートが短すぎるぞ。うちの学校のスカートの長さは膝下までと校則で決まっている。そもそも髪を染めるのも校則違反だ。しかも髪が肩についているではないか、肩まである髪は縛るか切るかしろ。あとピアスを開けることは校則違反だぞ?別におしゃれをするなとは言っていない。しかし校則の範囲内での話だあと」


なんだこいっつ!うるせぇぇぇ!!


「は?何アンタに関係あるわけ?ほっといてよ!別に迷惑かけてるわけじゃないんだしさあ!」


「迷惑だとか迷惑じゃないとかそういう話では無いんだ!校則は我々生徒の為に作られている!例えば」


「言わなくていい!というか声がでかい!」


「すまなかった」


 素直だな!でもやばい。新学期早々変なやつに目をつけられてしまった。アタシは勉強さえできてりゃなんでもいいのに!

 そもそもこの格好だって好きでやってるんじゃないし


「む、まあそろそろ着席しないとな。この話はまた後でしよう。隣失礼するぞ」


「え、ちょ」


 当たり前の様にアタシの隣に座ってきた。教室が少しざわつく

 するとガラリと教室の扉があき、女教師が入ってきた。


「おはようございます!今日から皆さんの担任になります神埼尚子といいます!よろしくおねがいしますねっ!」


 あーあー。コレは男子生徒に人気のあるタイプだね。美人だし乳でかいし。うわ、あんなに胸元開けちゃって。おえー

 女子は…うわ敵意剥き出しじゃん。男子は…あんなに鼻の下伸ばしちゃって


 どーせこいつも真面目ぶっちゃってあーいうのが好きなんでしょ


「…」


うわ、真顔だ真顔。なにそれ、どんな感情?


「先生。その様なことは控えていただきたいのですが」


「あら、ごめんなさいね。ちょっと刺激が強かったかしら。ふふ」


パチパチとボタンをしめる神埼。男子達が不平をもらしているが、あいつは知らん顔だ。


「なんか…アンタ凄いね」


「何がだ?」


馬鹿だわ、やっぱ


「さあ、この後は始業式があるわ。並んでちょうだい」


そんなこんなで、アタシとこいつは出会った。

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