1/3
プロローグ
「せんせー、いろはね、おっきくなったらおまわりさんになるの!」
「そうなんだ、どうしてお巡りさんになりたいの?」
「おかあさんをなかせるわるいひとたちをたすけてあげたいの」
「助けるって...悪い人なんでしょ?」
「うん!でもね、わるいひとたちはほんとうはわるくなかったんだよ!きっと、わるいひとになったのにはりゆうがあるの!だからいろはがたすけてあげて、いいひとにもどしてあげるんだ!」
きっと昔のアタシは、正義感が強かったんだと思う。自分で言うのも変だけど。昔はくそ真面目だったな。それで、ダサいとか言われて、嫌がらせを受けた。昔は意味が分からなかったけど、ある日、アタシが悪いって事に気がついた。それで、思ったんだ。
ダサいまんまじゃ駄目なんだ。
大人にならないと、嫌われたって構わない、置いていかれるのは嫌だ
私はもう誰も信じたりしない。使える奴らは使ってやる。
そう誓ったんだ。
母が死んだあの日に。