ここからすべては始まって行く?2
あれから2ヶ月が経った
現在朝5:45 立川駅北口伊勢丹前の歩道で学校へのバスを待っている。
「ちょっと玲そんなとこで寝たらみっともないってば」
そんなことを言いながら激しく揺さぶられる
「まだ出発時間まで時間あるでしょぉまだバスも来てないじゃん」
「いいから起きろ気合を入れろ」
教官ぽい口調で言い放ったあとゴスッとスネを蹴られる、 思わず痛みで目が覚める
「痛っ、最初の怪我これとかシャレになんねーからな」
「起きないのが悪いんだよ」
そんなこと言いながら橋本千夏は自販機の方へ歩いていった。
「あの清楚な感じがあった千夏ちゃんはどこに行ったんだろうねぇ、ねぇ南島くん」
やる気無さそうな口調で担当広報官の錦さんは言う。
「またそんなこと言うとセクハラだとかなんとかかんとか言われて叩かれますよ錦さん」
まあ確かに初めてあった時の印象は清楚可愛いなぁとは思ったが蓋を開ければびっくり、活発で明るくそして人懐っこい+お節介な人であった。
結局あれ以来親交を深めてもらおうと錦さんが手を回したおかげで仲良くはなったが流石に打ち解けたらここまでなるとは、予想もしていなかった。
「錦さん本当はあの子ああいう子だって知ってましたねよね?」
「バレた?」
頬を緩ませながら答える
「でもいい子でしょ、ちゃんと守ってやれよ男として...いや守られるのは南島君の方かな?」
そんなことをいいながら錦さんはネクタイと襟のピンを直し始めた。
「はいこれ」
冷たい缶コーヒーの缶を持った千夏はまだ眠い顔をしている玲の首筋に缶を当てる
「ああ、ありがとでもさぁ、周りの目線考えろよ最初から同期敵に回したくないんだけど」
「大丈夫、大丈夫航空科に入れる人は少なくともいなさそうだし」
「そういう問題じゃないんだよなぁ」
そんなことをボソッいいながらコーヒーを一気に飲み干す。
だいたい飲み干すのと同じくらいにマイクロバスがロータリーの方に入ってきた。
「はいはい、準備して席は自由だから えっと乗る前に名前もう一回言ってから乗ってな」
錦さん含めその場にいる全員の雰囲気が少しピリっとなったのを僕は感じた。