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第6話 共有することになりました!

「信じられないわ・・・。」

揉みくちゃされた後、ブリーフィングルームに案内された。

もう、女所帯だからフェロモンとでも言うのか?

匂いがすんごくいいの。

俺、もう匂いフェチとか言われても良いわ!

変態呼ばわり上等!

この匂いを嗅ぎ続ける事が出来るなら俺、変態で良いわ!

そんだけいい匂いなのよ!

・・・・・・やっぱ現実逃避は難しい。

視線と言う名の針のむしろに座っております。はい。

先ほどの「信じられない」発言はこの特務隊の隊長、レアイナさんのものです。

俺のように純血種の男でレアイナさん達を美人と評するのは物好きの類と断言されました。

良いじゃないかよ! 女性の胸は母性の象徴だろ! 大きいほど良いだろう! 小っちゃくてもいいけど! 美人だと思うから正直に答えたのに信じられないの一言で切って捨てられるなんて可哀想だと思いませんか?

ぐるっと周りを見渡すとそれぞれ色んな反応をする。

顔を真っ赤にしてぷいっとそっぽを向く奴。

此方をうっとりとして見つめる奴。

嬉しそうに手を振ってくる奴。

心配するイリーナさん。

俺を本音を邪推するレアイナさん。

判断が付きかねているエクレアさん。

ニコニコ顔を崩さないセリーナさん。

色々な獣耳を堪能しております。

触る事は出来ませんが。

何でこんなに居心地が悪いんざんしょ。

不・思・議。



「とりあえずこれからね・・・。」

俺としてはもうこのままここのお世話になるつもりなんだけど?

「無理ね。」

レアイナさんにバッサリ一言で斬り捨てられた!

この人なんか俺に恨みでも有るんだろうか?

「そんな訳ないでしょう! 大切な部下の命の恩人なのよ! 出来る限り便宜を図ってあげたいけれどタイミングが悪すぎるのよ・・・。」

タイミング?

「そうよ。いつもなら私達に絶対について来ない人達が今回に限って付いて来てるのよ・・・。こいつらがイヤになるほど私達に拘ってるのよ。意味が分かる?」

潰そうとしてるんですか?

「大正解。何かにつけて私達の足を引っ張るのよ。イリーナの探索に行けなかったのもこいつらの所為なの。ここでこの馬鹿どもにこれ以上目を付けられたら隊の資金を断たれかねないわ。分かって頂戴。この戦艦にいる人たち全員の生活が懸かっているの。何とかしてあげたいけど・・・。」

じゃあ、うちのエクセリオン共有化しちゃいましょうよ。

「えくせりおん?」

「ヨシトさん! 良いんですか? あれだけの戦艦をポンと共有化しても?」

俺一人だと寂しいよ? 泣いちゃうよ? 俺が泣かなかったのはイリーナさんがいてくれたからだよ? この際だからみんなで移っちゃいましょう! お引越ししましょう!

「イリーナがべた褒めするぐらいだからまともな戦艦なんでしょうけど機体はどうするの? 戦艦だけでは戦えないわ。」

俺、オリハルコン製の機体を持ってます。

そのついでで何機もアシガル持ってます。

部品はおろか修復の機材もあります。

この一団なら余裕で入ります。

「・・・気持ちは嬉しいけど資金が無いと何もできないのよ・・・。」

これ今うちの戦艦が所有している資金ですけど・・・。

「・・・何でこんなにお金持ちなの!? メルフィル王国の国家予算の何倍もの資金をなんで個人資産で持ってるのよ!?」

他にも色々と持っておりますです。

「例えば?」

さっき資金を表示させて見せた携帯端末に表示させますか?

「お願い。」

例えばこれなんかはどうでしょう? 予備として何十本もあります。

「これ有名なお酒じゃない! 贈答用として高値で取引されてるのよ!」

他にはこれなんかはどうでしょう。記念に皆さんに一つずつ差し上げますけど?

「知ってる? これは宝石と言って今では手に入らない貴重な鉱石なのよ?」

エメラルド、サファイヤ、ルビー、ダイヤ、色々と揃えておりやす。

「ホントにいいの?」

皆さんさえよければ。

「みんな! 引っ越しよ!」

よし! これでイリーナさんと離ればなれは無くなった!



「後はヨシトの身分ね・・・。」

レアイナさん、やっぱり身分証明書が無いとヤバいっすか?

「一番手っ取り早いのは王妃様に直談判する事よ。」

・・・それってかなり不味くねぇ?

「ヨシトみたいな貴重な純血種を害するほど耄碌していないわ。」

この国のトップに向かって何という発言。

「良いのよ。私姪っ子なんだから。」

レアイナさんって王族?

「私の家みたくなるとどちらかと言うと一般市民に近いからあまりありがたみが無いわね。」

それでも謁見するにあたって色々と許可とか必要では?

「ちょっと待ってね。」

? 何で電話を取りに行ったんでしょう?

「忙しいとこ御免なさい。今奇妙な純血種見つけたの。私達特務隊の人間を美人って表現する。えぇ、分かった。・・・いつでも王都に来なさいだって。これで貴方の身分をメルフィル王国が認めれば大手を振って歩けるわ。今日にも王都に向かうから丁度いいわ。」

何から何までありがとうございます。

「気にしないで。私も点数稼ぎしたいから。」

点数稼ぎ?

「私達は醜女として常に蔑まれてきたわ。結婚なんか出来ないと思ってた。でも私達の事を美人と言って憚らない珍妙な男が現れた。しかも純血種ときた。この機会を逃せば生きてる間に結婚は出来ないから私達全員を御嫁にもらって貰おうと思っての行動よ。」

打算的っすね。

「あら、色恋ごとなら後から付いてくるわよ。とりあえず悔しかったら私の事惚れさせて見なさい。」

言いましたね! 今のを後から無しなんて言いませんよね!

「安心しなさい。本気で惚れたら私の方から声をかけるわ。その時は嫌でもベットに連れて行くから覚悟しなさい。」

・・・随分積極的ですけど何でですか?

「決まってるじゃない。イリーナに全部持ってかれない為よ。貴方今はあの子に夢中でも必ず私の方を振り向変えて見せるわ。」

・・・ひょっとしてレアイナさん俺に惚れてる?

「・・・御免なさいね。安い女で。今まで誰とも付き合ったことが無いのよ? 憚ることなく美人と言われてジッと見つめられたら落ちちゃうぐらい安い女で御免なさい。」

いや、嬉しっスよ! 美人に言い寄られるのなんて俺経験したことねぇモン! スゲェ嬉しいっす!

「・・・家の特務隊が全員必ずあなたに食われるわね。」

・・・俺、経験なんてした事ねぇっスよ?

「!! ちょっと! なんてこと言うのよ! ・・・安心しなさい。イリーナも含めてこの特務隊でエッチの経験がある奴なんて一人もいないわよ。それだけ私達は嫌われてるのよ・・・。」

勿体ねぇっス。

「良いのよ。きっと神様が貴方の為に取っとけっていう意味で遣わしてくれたのよ。だからあなたが責任もって一夫多妻制度を使って私達全員を御嫁さんにすればいいの。」

その為にはまずは身分証明書ですね。

そして引っ越しを王都でやっちゃうと。

「そう言う事。エクセリオンの発着許可も取ってあるから安心できるでしょ?」

至れり尽くせりで嬉しいです。

「さっき簡単に戦艦エクセリオンの説明を聞いたけどホントに良いの? 将軍階級ですら持つことが出来ないクラスの戦艦よ? それを共有化なんて・・・。」

構いませんよ? むしろ俺の方が聞きたいです。共有化してもいいんですか?

「家の戦艦は騙し騙し使っていたの。もう限界だったの。だけど特務隊のメンバーは何処にも行き場が無かった。帰る場所が必要だったから頑張っていたのよ。そこにお婿さん付きでこんな好条件付きの取引見逃せる訳ないじゃない。ヨシトは気にする事無く今まで通り生活すればいいのよ。」

いや、働きますよ?

「無理しなくても良いのよ? 私達で出来る事はするから・・・。」

いや、働かせてください。ヒモみたいな生活は幾らなんでも俺、いやです。

「ふふふ、変わってるわ。貴方・・・。」



いつか叶うといいな程度の願いだったハーレムがいきなり目の前に来たぞ!

エクセリオンの共有化で沢山の美女と共同生活を送れるようになった!

俺の生活が潤い始めたぞ!

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