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留年3年生・板垣李光人

 李光人は顔に照らされる日の光で目が覚めた。時計を見るともう12時を回っている。

「・・・・・やべ、また寝過ごした。」

 板垣李光人は公正大学1年生。入学したばかりの新入生。という訳ではない。入学したのは3年前だ。つまり今年3回目の1年生を迎えるダブり学生である。ダブった理由、それは生活の乱れから。

「・・・・・今日も休むか。面倒くせえや・・・。」

 兵庫から上京して一人暮らし。親元から離れた事が李光人には良くなかった。口うるさく注意する人が居ない為、しっかり自堕落な生活となってしまったのだ。今日も午前中の授業を寝過ごした事により3コマ吹っ飛ばしてしまう事になった。このままだと今年も留年する事になる。

「まあ、いいか・・・・。」

 李光人は楽観的だ。公正大学は一学年5回留学したら退学となる。つまり今年も留年したとしても来年があるからだ。李光人は布団から起き上がると、起き抜けに昨日、喰いかけたまま残っていたカップ麺を啜った。常人ならば冷たい伸びたカップ麺など食えたものでは無いが、李光人には貴重な食糧である。

なぜか?李光人が3回も留年した事に怒った親が仕送りを半減したからである。アパートの家賃は何とか払えてはいるものの、生活費はカツカツ。食費は削らなくてはいけなかった。

「ふざけやがって、糞ババアが。俺に飢え死にしろって言うのかよ!」

 腹が減った。3日で食事はカップ麺3個である。23歳の胃袋には堪える。財布の中を確認すると、3千円しか入っていない。

「これで、あと10日もどうやって生活するんだよ!」

 李光人は頭を抱えた。兎に角、金を調達しなければならない。このままでは

大学に行くのもままならないではないか。李光人は手早く着替えを済ませると、顔も洗わず、歯も磨かず、髪もボサボサのまま、バイトに向かった。

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