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ep.9 状況整理

「は、はぁ⋯天使ね」


「はい、天使です」

うん?どういうこと?

確かにあの時、神様は『彼女は⋯』とか言ってたけどこういうことなの?

わかんない。そんな時は聞くのが一番。


「どういう状況か教えてください!」


「えーとですね⋯私もよく分かりません!」


テヘっと手を頭に回すあたり実はポンコツ系なのではと言う疑いが立ったが今はよしておこう。

「わかることはですね。イリア様にいきなり呼ばれて、その魔導具(アーティファクト)に詰め込まれて『オクスって子のサポートをしてきて!お願い!』でこっちに来ました」

これは何もわからなくて当たり前だわ。


「災難ですね」


「災難でした。暇を持て余していたので問題はないにですが⋯あなたがオクスさんでいいのですか?」


「はい、僕がオクスです」


「嘘ではなさそうですね。魂の形がこの世界の住民とは少し違うようですし、あなたが巻き込まれたって言う転生者ですね」


「ところでどうして女神様はそこまでしてくれるのでしょうか?」


これはこの世界で女神様に会ったときに思ったことだ。だから、一度聞いてみたかった。


「それは、あなたの人生を奪ったからだと思います」


「え?でも俺はこうして生きてますよ?」


とポンポンと足を叩いてみせた。


「そういう意味ではなく、あなたから将来あった可能性の未来を奪ってしまったということです。これはその罪滅ぼしと言ったところでしょう」


「でも、俺はこの生に満足しています」


「それでもです。本人の気が済まないのでしょう。律儀な神ですから」


「そうですか。ならありがたく受け取っておきます。ところで女神様はこの世界に危機が迫っていると言っていましたがどういうことですか?」


正直これが一番気になっていた。

他の世界から勇者を召喚するぐらいだ。何か相当な事が起こるに違いない。


「それは世界の敵が復活することです。世界の敵は⋯」


「オクスでいいですよ」


呼び方に迷っているようなのでそういった。


「あ、はい。オクスさんが十五のときに復活します。魔王が復活すれば世界は丸ごと闇に飲まれることになるでしょう」


「思ってたより深刻ですね」


「はい、それでこの国、イーリス王国は勇者召喚を行います」


「でそれに俺が巻き込まれたわけだ」


「はい。それでイリア様はオクスさんを過去に引き戻してから転生させたわけです」


つまり俺はあと十年で何かしらの対抗手段を得なけれないけない。

また、いずれ俺は領地を得るらしい。それは継いだからなのか、なにかしら何か起きたのかはわからないが領地も守らなくてはいけない。


「ひとりじゃ無理だよぉ~」


頭がパンクしそうだ。あれやこれやることはいくらでも湧いてでてくるだろう。


「なら、仲間探しをしてみてはどうですか?優秀な人材がいれば領地を守ることができますし、何より気が楽です」


まあ、確かに仲間は欲しい。


「ならそうすることにするよ。ミカエルはかたいからエルって呼んでもいい?」


「エルいい響きですね。新鮮です」


「じゃあ、よろしくエル」


「はい、これからよろしくお願いします」


と握手を交わしたのだった。

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