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ep.61 諸々説明

なんか予約投稿うまくいってなかったみたいで何日か投稿できてませんでした。ごめんなさい

リアトルの一声で部屋の空気は明らかに重くなった。

そんな空気の中、オクスは一からすべてを説明した。

陛下から、教えられたこと。それを注意してほしいと言われたこと。そして、気になってしまって調査に言ったところで討伐してしまったこと。

「なるほど。だが、今のオクスが名誉伯爵だとしてもルールは守ってもらわないと困る。どうしてそんなことをした?」

多少空気は和んだがまだ内側に不信感を含めるような話し方で再び聞いてくる。

「今回の事は表向きには公になっていないと陛下から聞きました。ギルドでも、あくまで正体不明の魔物の調査になっていたはずです。それに噂の影響と重なって自分が動くのは不自然だと思ったんです」

「事情はわかった。だが、責任は取ってもらおうか」

オクスは次の発言に集中しながら固唾を飲んでいた。

「オクス、お前さんには、Aランクになって貯まっている高難易度依頼を受けてもらう」

「え?Aランク?」

「そうだ。実は俺自身もなレインのところから人員を割いてもらって直接調査に向かったことがある。もちろん戦闘もした。そして、ギルドマスターとして判断したした結果。奴らは一匹一匹がAランクの魔物クラスの脅威だと。だが、そんな魔物をお前さんは一人でそれも一撃で大量に倒した。そんなヤツをEランクに置いておくのはもったいない」

「え⋯一応僕も貴族なんですけど⋯」

「貴族とは言え、テラン家にまともな人間なんていないだろ。はたから見たらあそこは化け物の巣窟だ」

「化け物の巣窟なんて嫌だなぁ〜」

完全に否定できないところが残念なところだが事実は事実である。陛下は王国騎士団とうちがぶつかったら王国騎士団側が負けると言っていた。

「じゃ、そういうわけでこの中から選んでもらえるか?」

「拒否権は?」

「ない」

⋯⋯⋯

「拒否権は?」

もう一度聞いてみたが現実は過酷そのものであり、もちろん帰ってきた返事は

「ない。それで今回の事は()()目をつむるって言うんだからいいだろう?」

リアトルはあえて全部を強調した。その意味は今回の事は咎めないし、偽名で冒険者をやっていくことを黙認することを意味していた。

「本部のギルドにバレたらどうするんですか?」

「だから、バレなきゃいいんだよバレなきゃ。こっちはもうお前さんの父親のせいで疲疲労困憊なんだよ⋯人員を借りに行くたびに暇つぶしとか言って勝負をふっかけてくるし⋯もう、まともに考えることすらできないぐらい疲労が溜まってる」

「あぁ⋯なんか申し訳ないです」

想像するに新たな強敵を求めてスライム狩りにでも行こうとしたのだろう⋯それを拒否されて暇になったのでリアトルさんに勝負をふっかけていたのか⋯

「まあそういうことだ。受けてくれるな?」

完全に外堀を埋められた⋯

何故か父親の尻拭いをする羽目になったオクスは、気づいた頃にはもう了承しか道は残っていないのであった

「ちなみにどっちとして?」

「偽名の方でいいぞ。お貴族様にとっちゃそっちのほうが都合がいいんだろう?」

「助かります⋯」

「そのかわりちゃんと依頼はこなせよ」

もう一度改めてくぎを刺されたのだった。




オクスは当初の目的を果たしたので、一度屋敷に帰ることにした。

「なんか呆気なかったなぁ⋯」

説明をされた時には、スライムとは言えかなり恐ろしいものだと思っていたが、正直スライムの大群がいたぐらいにしか感じなかったのである。

(まだ、魔力とかが溜まってなかったのかな?魔法を打ってくるって話だったけど⋯)

そんな様子もなくただ突撃してくるだけだった。

あまり増殖できていなかったようだし、この件は冒険者の中で気がつけば鎮火されていることであろう。

そんな考え事しながら歩いているとなにやら騒がしい。その音の方に目を凝らすと⋯誰か走ってきているようだ。それも何か叫んでいる。

さらに良く見ているとあれはスイとエルだ。

「あ、ちょうどいいところにオクスさんが!」

「え?どうしたのそんなに慌てて」

「後で説明しますから転移!転移をお願いします」

珍しくスイが慌てている。

だが、レイもオクスも全く話についていけずとりあえず一旦近くの森に転移した。

そして、その数秒後も抜けの殻となった場所にある人物がやってきた。

「あら〜、逃がしちゃったわ。でもきっと見つけ出してみるわ」

フフっと笑う声が屋敷の廊下に響いた。

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