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ep.49 進級しても変わらない

気がつけば3年の月日が経ち、俺は中等部へと進級していた。

初等部の間は特に必須参加のイベントもなく、ごくごく一般の学生生活を送ることとなった。

ただ他人とは違っている部分もあった。というか嫌と言うほど味わわされた。

例の三年前のやらかしから、俺に対する馴れ合い(嫌がらせ)がダンとその取り巻きによって始まった⋯

時には、教科書が消え。時には、なりすましでの手紙が置かれていたり⋯

何か起きるたびにユリウスとルーナが間に入ってくれては何かとややこしいことになることを繰り返していた。

ま、あんまり授業受けてないからいいんだけどね。

Yes!三年間耐えた自分を褒めたい!

まさか転生しても学校とは恐ろしいものだよ⋯

進級試験?はまあちゃんと力加減をしたし、適度な成績で両親の名前に傷をつけない程度にやろうとしてできるとおもている時期が俺にもありました⋯

アレー、オカシイナー?ドウシテマタトクタイセイニナッテルンダロー?

俺は、新たな教室で一人、アホの顔で天井を見上げている。

「流石、初等部で特待生をしていただけはあるね」

と廊下が騒がしいと思ったら初等部時から更にIKEMENになったユリウスが声をかけてきた。

「え?ユリウス?どうしてまた僕、特待生になってるのか知ってる?」

「心当たりはちなみにある?」

「ない」

本当に一ミリもない⋯何もせずに密かに一定の成績だけ取ってきたのだから目立つ要素がない。

「オクス確か魔法研究の授業を受けてたよね?」

「あ、うん、確かそうだったと思う」

見学の結果、オクスが受けた授業の残り一枠は魔法研究を追求するという授業だったが、オクスが受けた理由は、教授が研究に熱中しすぎて休んでいても気づかれないから受けただけである。

ほぼ自習みたいなものだったので非常に助かった。

「それで時々オクスは研究内容を紙にまとめていたよね?」

確かに趣味程度に適当に初級魔法の別属性の多重詠唱について書いていた気がしなくもない。

レポートだったから提出もしていたはずだ。

「それがどうしたの?そんなにおかしな研究はしてないけど⋯」

するとユリウスは急に笑いだしこう言った。

「ハッハッハ、流石は中等部の試験を間違えて受けて会場を壊しただけはある!天才の思考ってやつなのかな?」

「別に天才じゃないよ。普通にやりたいようにやってるだけ」

「いたいや、反対属性の多重詠唱を可能にした魔法使いなんて三千年前を生きたと言われる英雄ぐらいだよ」

なんだって?英雄?

「そんな偉業を成し遂げればまあ特待生どころか飛び級してもおかしくないよ」

「本当に?」

「嘘をつく意味はないだろう?それで、ブライアン名誉教授が推薦状を書いたようだね」

ブライアン⋯ブライアン?魔法研究の授業の先生の名前がそんな感じだった気がする⋯

出席回数が少ないから顔も朧げにしか覚えてないけど⋯

「今年もクラスは同じだから、また仲良くしてくれるとうれしいな」

「それは光栄なことで」

用があると言ってユリウスは教室を出ていった。

そうクラスの面子はほぼ変わっていないということである。つまり、奴もいるということだ⋯

「やあやあ、いつも守られてばかりの田舎貴族くん?」

「はい、田舎貴族ですが何か御用でしょうか?」

取り巻きと俺のことを嘲笑っているこいつは、そうダンだ。本当に毎日懲りないやつである。俺が何をしても気にしてないことをいいことに初等部では、好き放題してくれたやつである。

「いいや、用なんてないさ。ただ、視界に入らないでくれるかな?田舎貴族」

面倒くさくなってきたので席を移動しようと考えていたとき、間に割って入る声があった。

「何をしているのですか?」

「あ、この声はルーナ!元気にしてた?」

「はい!オクス様もお元気そうで何よりです。それで今はどういう状況でしょうかダン様?」

「あーいえ、これはですね。この場に不適切なものに注意をしていたのです!」

なぜこいつはいつも自慢げなのかがイマイチ理解に苦しむ。

「はぁ、ここではそういった行動は禁止されています。それに何度も注意されていますよね」

「いえいえ、注意程度では私の信念は折れることはありません!いつかこのものを蹴落として一番になってみせましょう」

そこまで言ったあとルーナはダンを睨みつけた。

それに怖気づいてか

「今日はこの辺で失礼いたしましょう」

とか言って逃げていった。

「毎日毎日、懲りない方ですね⋯一度、お父様にお願いして実家の方に圧力をかけてきましょうか?」

「それは宰相様にもルーナにも迷惑がかかっちゃうし、自分のことは自分でいつか解決するよ」

「そうですか。とにかく今年もクラスが同じで嬉しいです!」

ルーナはオクスの手をつかんできた。

ルーナは三年で学年一と言っていいほど男子からの人気が出た。それで、毎日求婚されているという噂まで立っていた。もちろん全員塩対応で拒否されたらしい。悲しき経験者たちによると既に心に決めた人がいるとか。

(まだ九歳なのにすごいなぁ)

「どうかしましたか?」

「ううん、いつも助けてくれてありがたいと思って。いつもありがとう」

すると急に顔が赤くなって

「い、いえ大したことではありませんので⋯そ、それでは用事があるので失礼しますね」

と言って去っていってしまった。

(今度二人には何かお礼をしよう)

そう考えながら新しい学園生活が始まった。




初等部まさかの話なしという事態に陥っています作者です。だったら中等部から書けよって話なんですがはいちょっと作者が初心者すぎて⋯

幕間とか用意できたら話にできると思います⋯

そして、ここから開拓が進展していくので期待しておいてください

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― 新着の感想 ―
感情がこもっているようだけど、文があっさりしすぎてる。セリフとか感性は良いから、ネットでちゃちゃっと地の文の書き方を勉強するだけでめちゃくちゃよくなると思う。もったいないε=(・д・`*)ハァ…
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