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ep.45 寮と授業と

その後、午後は学校についての説明等だった。あと少しと言った時間で担任は一枚の紙を渡してきた。

「その紙は、授業選択の用紙です。三日後までによく考えて提出すること。それでは、今日はここまで各自解散とする」

と言われても⋯

実際受けれる授業など、この半分程度なのだ。

選択授業は主に三つに分けられる。

魔法戦や剣術などの戦闘系、魔法薬学や歴史など学問系、社交などの貴族向けのものだった。

俺は貴族として三つ目の社交術などは受けなくてはいけない。それはいいとしよう。

問題は枠が二枠残っていること。

ちょっと試験の時にあったあれのせいで戦闘系は受けないでほしいと言われたものだから正直厳しい。

(残りは学問系で埋める?それだとバランスが悪いなぁ⋯せめて少しでも魔法とかに関わってくるやつがあるといいんだけど)

そういった感じで教室で頭を悩ませていても仕方ない。というわけで、一度自分の寮の部屋に行ってみることにした。

「それにしても便利だな。学生証をかざせば鍵が開くなんて」

説明によると学生証に各々の魔力が登録しており、自分の魔力を流し込むことで鍵になるそうだ。

言われた通りにやってみると扉からカチャと音がした。

そうして、ドアノブに手をかけ、扉を開いた。

「思ってたよりも豪華だ。これも特待生だからなのかな?それとも身分的な感じかな」

まあ、今度誰かに聞いてみればいいか。

中は家具が一式揃えられていてそれなりに高価なものだと思う。ともかく一番近くにあった椅子に座り机の上に紙を置き、改めて選択可能な授業を見直した。

そして悩むこと一時間、何とか学問系は種族歴史収まった。だが、もう一枠埋めるのに苦労していた。

「魔法生物学とかはなんか違うんだよなぁ⋯だからといって魔法薬学とかもなぁ⋯」

なにか違う。別にそういう系がやりたいわけじゃない。

「まあ、明日に授業見学があるからそこで決めよう。このままじゃ埒が明かないからね」

そう言ってペンを置いたはいいもののこれ以外にやることが今はない。

せっかくなら、まだそこまで日にちは経ってないけど一度精霊たちの様子を見に行ってみることにした。

そうして、オクスは転移の術式を組み、人知れず部屋を去ったのだ。

(あ、みんなに会いに行くの忘れてた)

今スイ達も使用人棟というところで暮らすことになっているので誰かしらいるはず。

どうしてこんなにも曖昧かと言うととある会話を聞いたからであった。

それは昨日のことだった。

特にやることもなかったので、街を散策して帰ってきたオクスはリビングから言い合う声が聞こえた。

(珍しいな。何かあったのかな?)

とこっそりと聞き耳を立てていた。


「私が行くべきです!」

「いいえ、私が!」

「じゃあ、間を取って俺が⋯な、なんちゃってな」

とか言ってレイはどうやら二人に睨まれているらしい。どうやら、誰が使用人枠でオクスについていくかの言い争いらしい。

オクスが屋敷をもらった以上誰かしら残って管理しないといけないから誰が残って誰がついていくかの仁義なき戦い(オクス目線)のようだ。


そんな事があって面白くて途中まで聞いていたのだが、なかなか決まらずオクスは結果を聞く前に自室へと戻っていた。

(レイ大丈夫かな?なんか最終的に実力主義みたいになってないといいけど)

そんな心配をよそにオクスは転移を終えたのだった。



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