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ep.31 時にしてトラブルは起きるもの

「といった感じです」


オクスは自分の知る限りの街の様子を伝え終わるとそういって話を締めくくった。


「ありがとうございます。本場の方から聞く話はやはり違いますね」


と目を輝かせながら手を握ってきた。


「アレシウス様から人見知りなお方だと聞いていたので心配していたので、そこまで喜んでいたただけてうれしいです」


「お父様が?でも、なぜかあまり緊張しなくてぜひまたお話しできる機会があるとうれしいです」


「それは光栄ですね。では、そろそろ戻りましょうかルーナ様」


「ルーナでいいですよ」


「恐れ多いですがでは、よろしくお願いします。ではそろそろ、戻りましょうか?」


とレイン達とアレシウスがいる方に目を向けた。


「そうですねオクス。そろそろ国王陛下がいらっしゃる時間ですからね」


このお披露目会の締めくくりとして毎年行われているのが国王からの激励だった。


「オクス戻ってきたか。そちらはルーナ嬢でよろしいのかな?」


「は、はい!ルーナ・フォン・ミュラーです」


すると後ろからアレシウス様が出てきた。


「オクスくん、私のお願いを聞いてもらって悪かったね」


「お気になさらず。私も一人でしたので」


「そう言ってもらえると助かるよ。ルーナ、オクスくんとはうまく話せたかい?」


「はい、お父様。他の人と違って話しやすかったです」


それを聞いてアレシウス様は満足そうにしていた。


「お話もほどほどにして、そろそろ国王陛下がいらっしゃるわ」


ファルがそう言うととファンファーレが聞こえてきて


「国王陛下のおなーり!」


という誰かの声が高々と響いた。

そうして、会場の吹き抜けの二階から一人の人物が現れた。


「私は、十五代目アストレリオ王国国王オルフェウス・リル・アストレリオ。私は君たちを歓迎する」


とおそらく四十代あたりの男性が現れた。


「突然だが君たちはこの国の名の由来を知っているか?私は知っている。それは学んだからだ。これから先君たちは学園に入学することになる。そこでしっかりと知識と経験を蓄えてほしい」


そして、右手に持っていたグラスを掲げ


「新たなる新芽たちの誕生を祝って!」


とグラスに入っていたものを飲み干した。しかし、何か様子がおかしい。急に胸を押さえ始めてのだ。


そのまま、言葉を発することなく倒れてしまった。



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