生い立ち
私は岡山県の田舎町で育った。
母と養父、母と養父の間に生まれた弟の4人家族。
小さい時から何かと養父と母から木刀で殴られたり、たばこの火を手に押し付けられたり、冬の風呂場で水をかけられ放置されたりと、散々な毎日を過ごしていた。
夏でも痣を隠すために長袖シャツを着て、プールはお休み。
何も良いことはなかった。
親戚のおばさんが救いの神で、しょっちゅう泊まりに行っていたが、養父があまり良い顔をしないため、徐々に疎遠になっていった。
小学6年生の夏、母からバッグの肩掛け紐の部分で首を絞められた。
本気で殺す気なのだと子供心に思った。
だが、途中で紐が切れ、未遂に終わった。
その時の母の言葉は今でも忘れられない。
「お前なんて生まなければ良かった。」
この家から早く出ていきたい。
そればかり考えるようになり、何度も家出を繰り返した。
結婚はしたくない。
でも1人で生きる事は難しかった。
彼氏を作り、同棲をした。
別れては次の人。
そんな生活を続けていた。
27歳の時、8歳年下の大学生の彼と出会い同棲し始めた。
次の年の夏に妊娠が発覚した。
結婚はしたくないと思っていたが、相手の親に説得され、その年のクリスマスに籍をいれた。
大学生を続けながら、コンビニと家庭教師をしてくれた旦那。
3月、長男が生まれた。
良く晴れた桜の舞う日に生まれた男の子。
小さくて、可愛い天使のような赤ちゃん。